リスクマネジメントは、安全分野をはじめとして、品質や環境、情報セキュリティ、医療、内部統制など様々な分野で適用されています。この多岐にわたるリスクマネジメントを組織経営において活用しようとすると、各分野において構築されているリスクの概念やプロセスの標準化が必要となりました。ISO31000は、このような要望に応えるために開発されたリスクマネジメント規格です。
また、ISO31000では、リスクを「目的に対する不確かさの影響」と定義し、さらに、その影響とは好ましくない影響に留まらず好ましい影響もあると定めました。このため、リスクマネジメントが好ましくない影響を管理する手法から、組織目的の達成を支援するマネジメント規格へと大きく変わりました。
この考え方は、既存のマネジメントシステムにも影響を与え、ISO31000を活用することによって、組織マネジメントの最適化が可能となります。
このセミナーでは規格の内容と、企業の取組みについて解説します。
セミナーの前半では、ISO31000の作成に携わったISO/TMB/リスクマネジメントWG日本代表委員の野口和彦氏が、策定の背景と規格について解説します。
また規格内容の説明においては、これまでのリスクマネジメント関連規格との相違や他のマネジメントとの関連についても解説いたします。
後半では、リスクマネジメントに関わるコンサルティングを多数手がける副島一也氏が、
現場で出会った取組み企業の事例を中心にリスクマネジメントについて紹介していきます。リスクマネジメントについては最も厳しい取組みを続けている金融業の取組みの内容や一般事業会社での取組みの特徴、最近特に注目を集める事業継続管理でのリスクマネジメントとの比較など整理します。また実際に取組んでいるいくつかの事例からISO31000をいかに実際の現場で活用していくのか、全社的なリスクマネジメントの取組み事例を通して考えていきます。