“解釈改憲”と“廃棄物の許可業者●●商事ら営業停止から一週間で逮捕”の共通する課題を考える

みなさん、こんにちは。
ISO研修機関 テクノファ事務局の石井です。

さて、久しぶりの更新となりますが、弊社で廃棄物処理関連コース、
環境プランナー関連コースを担当していただいている、
「平田 耕一」講師の寄稿記事をご紹介します。

最近話題のトピックスですので、
ぜひ読んでみてください。

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◆ “解釈改憲”と
     “廃棄物の許可業者●●商事ら営業停止から一週間で逮捕”の
                  共通する課題を考える ◆

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皆さん。環境プランナーERO平田耕一です。
わかり難い突拍子も無いタイトルですいません。

小職は、廃棄物処理再生を専門とする学識経験者・有識者と、
場所と時間を共有する論壇で発言する言論人でもあり、
廃棄物処理法のコンプライアンス(遵法)度合いを高めるため、
企業に助言をおこなうコンサルタントでもあります。

よくニュース報道で・・・
「政府与党は~について学識経験者、有識者らを招き…
~について議論を重ね…~答申がおこなわれました。」

というアナウンス原稿のなかでは
“学識経験者”でもなく(なぜなら教鞭はとっていても教授ではない)、
“有識者”にはちと足らない(なぜなら知識はあっても圧力団体に
属していない)、なので“学識経験者・有識者ら”の「ら」です。

その「ら」の立場でみると、
このところの政府与党の解釈改憲に関する論陣展開は、
その内容や目的、結論がどうのこうの
(このコラムはそういうコラムではないので特に)よりも、
“論陣の展開がなっていない”=方法論として未成熟、
未熟、熟慮不足を否めないと思います。

きちんとした組織や機構を作っているのに、
それを機能させない意味は、いかなる場面においても無い筈です。

目的への到達に強い思いがあるならば、
尚更にステップをひとつひとつ踏み固めて
歩をすすめるべきと強く考えます。


本題に戻ります。
6月の第一週終わりに、
小規模な収集運搬業者が“逮捕”されました。

前の週に所轄の行政庁より
“産廃マニフェストの運搬完了日について
不実記載があったことを理由に一ヶ月の営業停止
(正確には事業の全部停止)”という行政処分を受けたその直後、
つまりは行政処分が開始された直後の関係者逮捕です。

小規模業者であるにも関わらず
大きく二ユース報道もされました。

逮捕の事由は、昨年年末におこなわれた
行政庁の立ち入り検査時に、
ある筈の無いゴム印が発見された…
つまりは産廃マニフェストの川下側の受理印を偽装して押し印し、
排出事業者との委託契約内容とは異なる処理再生ルートに、
廃棄物を“うまみのあるルートに横流し”して
不当な利益を得ていた…ことのようです。

利益を得ていたかどうかは特に関係ありませんが…
偽のゴム印(芋版と隠語でいいます)を押し印していたということは
有印私文書偽装同行使(三ヶ月以上五年以下の懲役)にあたりますし、
“日付や受理事業者を偽った産廃マニフェストを作成し、
それを通常の処理をしたように見せかけて排出事業者に回票
(処理再生の証拠書類として捺印送付する行為)をしていたことは、
偽装した管理票の交付(六ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金)に
あたるので有罪は確定すると思われます。

事件の報道や管轄する産廃行政庁の発表などに
不十分な箇所や齟齬もあるので、
すべてが明らかになっていない状態での予断は許されません。

…ただひとつ言える事は、逮捕された(悪さをした)業者は
「収集運搬業者」です。

収集運搬業者っていうのは、廃棄物を排出する「排出事業者」と
廃棄物を処理再生する「中間処理業者、再生業者、最終処分業者」を
繋ぐ役割を担っているわけですから…
この捜査は、“それら”川上と川下にも波及していく事と想像できます。

うがった見方をすると、
昨年末の“芋版発見”と営業停止の“運搬完了日の不実記載”、
逮捕事由の“有印私文書偽造同行使”がストレートでなく
“行ったり来たり”しています。

報道の通りの有印私文書偽造同行使ならば、
昨年の芋版発見の後にすぐ逮捕手続きをおこなえばよかった筈です。

行政処分というのは即効力がありますので、
逮捕までリードタイムが必要な場合ならば段階的に運用する
意味はありますが、行政処分発効の一週間後の
(それも半年前の芋版がらみの事由で)逮捕には、
なんらかの“目的と作為”があると強く感じます。

なぜ半年も“泳がして”いたのか?
…川上側と川下側を内偵していたのか?…
想像はどんどん膨らみます。

排出事業者への訴求行為という目的なくしての
“行ったり来たり”は不要な訳ですから。

即効力のある行政処分と準備が必要な逮捕と公判維持、
仕組みと組織と段取りをきちんとふまえた上で、
それらの官憲行使がなににも増して必要なことは、
法やルールに沿った運用展開をしているのか?だと思います。

それらを無視した、若しくは無視したように見える官憲行為は、
冒頭の“解釈で改憲することを閣議決定”することへの
不安感と不信感、不満と重なるものがあると感じます。

為政者は自らもつ強大な権力をどうつかうのか?
後付けでも構わないのでキチンと説明する責任がある訳です。

いやぁーちょっと
「権力や執行力という刃物の切れ味を試してみたかった」
ではなんとも幼稚です。

(平田 耕一)

2014/6/24川崎、7/29大阪 開講 『産業廃棄物管理票(産廃マニフェスト)実務者コース~関連条文の解説とその実務~』

マニフェスト起票チェックリスト

みなさま。こんにちは。
テクノファ研修事業部、事務局です。

さて、弊社で開催している廃棄物処理法ベーシック・アドバンス両コースにご参加の皆様から、“マニフェスト起票に関するご質問” を多くいただいており、マニフェスト起票実務にて、皆様がお困りになられていることがわかりました。

そこで、皆様のご要望にお応えして、「産廃マニフェスト」に特化したコースを開設することとなりました。

ご参加の皆様には「マニフェスト起票チェックリスト(勘所付)」(写真参照)をお持ち帰りいただけますので、組織に戻ってからも、実務に活用いただ けます。ご参加いただけなかった方々への説明にもご利用ください(マニフェスト起票実務に携わっている方は、ぜひ全員の方にご参加いただきたいです が…)。

最近の法改正で努力義務として追加された“現地確認”も大切ですが、まずはマニフェストを適正に管理、トレースすることで、適正処理の確保は可能です。

皆様のご参加をお待ち申し上げております。

※当初、半日コースにて開催していましたが、
“もっと詳しく学びたい” というご要望にお応えして、1日コースに拡大リニューアルしました。事例に基づくマニフェスト記入演習、関連条文・環境省通知の解説を充実させています。ぜひ、ご参加をご検討ください。※

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産業廃棄物管理票(産廃マニフェスト)実務者コース
~関連条文の解説とその実務~(SE37)

●日時:10:00~16:30
2014年6月24日(火)川崎(JR川崎駅東口徒歩2分)
2014年7月29日(火)大阪(JR新大阪駅東口徒歩1分)
●料金:26,000円(税込)
●講師:平田 耕一
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<研修概要>
廃棄物管理業務の要ともいえる「産廃マニフェスト業務」について、
実務レベルで役に立つ知識を身につけていただきます。

産廃マニフェストは、事業活動に伴って排出される廃棄物の適正処理と、
確実再生を見える化するもので、事業者の適法運用の証拠を示すために
大変重要なものです。

しかしながら書き方がややこしかったり、管理ポイントが多いのが難点で
す。廃棄物の該当性や産廃該当品目・種類の定義の難解さとも関連してい
ますが、 とにかく我流・亜流の記入方法が横行しており、企業の実務担当
者としては、日々の業務ゆえに悩みながらの運用も多いのが現状でしょう。

テクノファが開講している「廃棄物処理法コース」においても、
産廃マニフェストの質問は一番多くいただいています。
それは基礎・中級編の廃棄物処理法【ベーシック】コース (TE77)でも、
中・上級応用編の廃棄物処理法【アドバンス】コースでも変わらない傾向
です。
「より産廃マニフェストに特化した専門コースの開講を望みます!…」
そんな聴講者の声を承けて、今回の開講となりました。

当コースでは、実際に業務に携わるご担当者さま向けのマニフェスト記入
演習、マニフェストの正しい運用方法について、実務レベルで役に立つ
知識を身につけていただきます。
また、あわせて、ご担当者の方々が、関連する他部署に、マニフェスト
業務の重要性を解説説明する際のノウハウなども提供させて頂きます。

講師は、「平田 耕一」が担当します。
平田講師がこれまでに見てきたマニフェストの数は3万枚を超えています。
現状のよく起こる問題点を交えた解説が魅力です。

<カリキュラム>
(1)リーガルマインド
(2)廃棄物処理法のいろは
  (法の目的、逆鱗、産廃の種類、処理フロー)
(3)産廃マニフェスト制度の理解度演習と解説
(4)事例に基づくマニフェスト記入演習
(5)処理経路確認 実務の勘所
(6)産廃マニフェスト制度 変遷と歴史認識
(7)関連条文の逐条理解と関連通知の理解

企業を取巻く四つの責任とは・・・(その1)

みなさん、こんにちは。
ISO研修機関 テクノファ事務局の石井です。
関東地方は、先週末から「桜が満開」となり、桜の名所は人で大賑わいのようですね。皆様は、お花見はされましたでしょうか。

さて、久しぶりの更新となりますが、弊社で廃棄物処理関連コース、
環境プランナー関連コースを担当していただいている、
「平田 耕一」講師の寄稿記事をご紹介します。

今回は4回シリーズとなり、第1回目となります。お楽しみに。

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◆ 企業を取巻く四つの責任とは・・・(その1) ◆

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みなさん。環境プランナーEROの平田耕一です。
桜吹雪の訪れとともに新年度がはじまりました…気持ちのよい青空です。

小職は環境プランナー講座や廃棄物処理法解説研修の他に、企業や業団体の
講演も手掛けていますが、2013年年明けから、その基軸テーマは「責任と役割」
を掲げています。

みなさんも “新しい四季”の始まるこの季節に、企業市民が担うそもそも
“全うすべき責任”の棚卸しをしてみませんか。
それは言ってみれば循環型社会の構築にむけて先達先進の“CSR企業”を
標榜する前に、必ずしておかなければならない責務として…です。

小職の専門分野である静脈産業側、つまりサプライチェーンマネジメントの
川下側からみると企業の“全うすべき責任”は四つあります。
すでに環境プランナー講座のなかで触れたものもありますので、
復習の意味でも列記しましょう。

●PPP(汚染者負担原則)*1
●PPPP(予防的措置を付加した汚染者負担原則)*2
●拡大生産者責任*3
●拡大生産物責任*4
●排出事業者責任*5
●拡大排出事業者責任*6

“全うすべき四つの責任”!とタイトルをつけておきながら、
6つありますね・・・
そうです一つは“一時期は使われたものの現在では概念のみが残り、
用語としては死語となったもの”、
もう一つは、“現在では用語として成り立っていないが、
概念として必要になるであろう将来の用語”
の二つを含むから6つ挙げました。

みなさんは、いくつ “ヒト(他人)に解説” できますか?
環境プランナーであれば、
PPP(汚染者負担原則)*1、拡大生産者責任*3、排出事業者責任*5は、おさえてありますよね?・・・
PPPP(予防的措置を付加した汚染者負担原則)*2
拡大生産物責任*4
拡大排出事業者責任*6 は、それぞれが正規な用語とどこが違うのか
想像力を働かせてみてください。

初回の今日は、まずPPP(汚染者負担原則)*1を解説しましょう。

アルファベットの「P」が3つです…PPPとは「Polluter_Pays_Principle 」…。
すでに日本語で「ピーピーピー」と普通に使われています…

経済新聞紙面でも “PPP” をまず表記して、説明書きの “汚染者負担の原則” が
括弧でつけられていたり、若しくはそれ日本語訳自体がなかったりとの
使われ方をしています。

あえてつける日本語訳としては「汚染者負担(の)原則」です。
そもそも公害対策由来の言葉で、“汚したヒトが原状回復せよ!”
の視点です。

…原油タンカーが沖合で座礁し原油が流出しました…海洋汚染と海岸などの
施設に原油が流れ着いて、漁業従業者に経済的被害と生態系への影響が
懸念されています…「責任者でてこい!」の事態です…

この場合には責任の所在は明確で、荷主と船主が現状回復(つまり原油で
汚染される前の状態に戻す)まで責任を担う訳です。

その汚染範囲をどこまで範疇にするか(生態系への悪影響など潜在的な
ものの評価)は議論が必要ですが、
基本的に“汚染者は誰か?”、“加害者は誰か?” に迷うことがないので
スムーズに運用ができる “責任” です。

このPPPは、1972年OECD(経済協力開発機構)採択の「環境政策の国際経済
的側面に関する指導原則」にて勧告が行われ、汚染者支払原則との日本語訳も
ありました。
この勧告によって、
“環境汚染由来源の排出元に原状復旧費用のすべてを支払わせること” が、
国際ルールとして根付きました。

どうですか?
ご存知の知識の棚卸しと奥行き感のバージョンアップができましたか?

ではまた次回に。(おわり)

平田耕一拝

産業廃棄物の排出事業者って一体誰なのか?の深いところの考察

みなさん、こんにちは。
ISO研修機関 テクノファ事務局の石井です。

本日、平田講師からの2つめの投稿です。

産業廃棄物の排出事業者について、
さらなる理解ができます。

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◆ 産業廃棄物の排出事業者って一体誰なのか?の深いところの考察 ◆

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みなさん。如何お過ごしですか?環境プランナーERO
ならびに廃棄物処理法解説ナビゲーター の平田耕一です。

今日は「産業廃棄物の排出事業者って一体誰なのか?」のお話です。

廃棄物処理法を座学で勉強されているみなさんは、
「そんな?産廃の場合は排出事業者って明確だろうに…!?」と
怪訝な顔をされているでしょうし…
廃棄物処理の管理業務に携われている実務者の方は、
「そうそうそれが疑問なんだ!どこにも明確に書いていないし…
   我流でこなしているのが現状だな…是非聞きたい。」となることでしょう。

そうなんです。
排出事業者ってゴミ(廃棄物)を排出するヒトです。
…でもの法律実務上は、この説明が極めて不明瞭なんです。

排出事業者。排出事業者責任を有しているヒトです。
排出事業者はゴミを捨てる際の責任を取らされるヒト…で、
その代わりに排出事業者のみに与えられる特例的な優遇を得る事が
できるヒトです。

廃棄物の処理再生の実務についていると
“あぁ~この時点でこのセグメント(人や企業)が排出事業者だって認められたら
とても作業負担が軽くなるなぁ~…。と思う事があります。

それは排出事業者になれれば、ゴミ(廃棄物)を捨てる事に伴う責任との引き換えに
《自ら保管、自ら運搬、自ら処理、自ら再生》という
産業廃棄物処理法上の許可を不要とする優遇措置を得られるからです。

排出事業者は、“厄介な(できれば回避したい)排出事業者責任”つまりは、
●廃棄物を適正に処理するまで見届ける責任、
●廃棄物が再生される場合には的確にそれがおこなわれていることを見届ける責任、
●最終処分されるまでの工程と行程(どっちもコウテイと読みますが意味は大きく違います:
これはまた別のコラムで)内において不適正な処理がおこなわれた場合には責任をとる覚悟、
●産廃マニフェストを起票する責任、
●発行した産廃マニフェストの交付等状況を一年に一回報告する責任・・・

がある一方で、“排出事業者のみに与えられた特別待遇”を、つまりは、

●排出事業者が自らの廃棄物を保管する際の自ら保管場所の保管基準の部分免除
(保管総量と囲い仕切り線の実質的免除)、
●排出事業者が自ら廃棄物を運搬する際の収集運搬基準の大幅な免除
(ほとんど車両表示と書類携行のみの大幅な免除)、
●自ら廃棄物を処理再生する際の処理基準の大幅な免除
(産廃中間処理施設の業許可不要、旧:広域再生利用指定制度並びに
 新:広域認定制度の活用、下取り制度の実質的運用)

を甘受することができるのです。

責務の履行が“義務=重荷”であることは確かですが、
優遇措置がそれほどの“うまみ”であるかはヒトそれぞれです。

特別待遇を受ける事が“甘受(甘んじて受ける)”かどうかは別にして
“排出事業者の責務と優遇”=“飴と鞭”の制度ですから、
排出事業者であるのに知らんぷりをして“鞭ムチ”を避けて
義務を果たさないことを考える輩(動脈側)と、
排出事業者ではないのに、素知らぬフリで“飴アメ”だけせしめようとする
輩(静脈側)がでてくる訳です。

驚くことに廃棄物処理法に
“排出事業者”の定義ってきちんと書いていません。

外堀から埋めて絞り込みをできるように条文をあげていきましょう。

(国民の責務)
第二条の三  国民は、廃棄物の排出を抑制し、再生品の使用等により廃棄物の再生利用を
図り、廃棄物を分別して排出し、その生じた廃棄物をなるべく自ら処分すること等により、
廃棄物の減量その他その適正な処理に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければ
ならない。

(事業者の責務)
第三条  事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物を自らの責任において適正に
処理しなければならない。

2  事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物の再生利用等を行うことにより
その減量に努めるとともに、物の製造、加工、販売等に際して、その製品、容器等が
廃棄物となつた場合における処理の困難性についてあらかじめ自ら評価し、適正な
処理が困難にならないような製品、容器等の開発を行うこと、その製品、容器等に係る
廃棄物の適正な処理の方法についての情報を提供すること等により、
その製品、容器等が廃棄物となつた場合においてその適正な処理が困難になることの
ないようにしなければならない。

3  事業者は、前二項に定めるもののほか、廃棄物の減量その他
その適正な処理の確保等に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければ
ならない。

(事業者の処理)
第十二条  事業者は、自らその産業廃棄物の運搬又は処分を行う場合には、
政令で定める産業廃棄物の収集、運搬及び処分に関する基準に従わなければ
ならない。

2  事業者は、その産業廃棄物が運搬されるまでの間、
環境省令で定める技術上の基準に従い、生活環境の保全上支障のないように
これを保管しなければならない。

3  事業者は、その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業場の外において、
自ら当該産業廃棄物の保管を行おうとするときは、非常災害のために必要な
応急措置として行う場合その他の環境省令で定める場合を除き、あらかじめ、
環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
その届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

5  事業者は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、
その運搬については第十四条第十二項に規定する産業廃棄物収集運搬業者
その他環境省令で定める者に、その処分については同項に規定する
産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者にそれぞれ委託しなければならない。

7  事業者は、前二項の規定によりその産業廃棄物の運搬又は処分を
委託する場合には、当該産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、
当該産業廃棄物について発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程における
処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

(産業廃棄物管理票)
第十二条の三  その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業者は、
その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、
環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に
当該産業廃棄物の運搬を受託した者に対し、当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、
運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を記載した
産業廃棄物管理票を交付しなければならない。

如何でしたか?
確かに“事業者”って言葉を排出事業者に置き換えればってなりますが、
排出事業者の定義がきちんとしていないことにつけ込んで、
“なんちゃって排出事業者”になって“飴”を甘受しようと試みる
フトドキモノがいても不思議ではありません。

廃棄物処理法は、前回の改正で排出事業者の定義を少し絞り込みました。
(不法投棄の常連といるレッテルを貼られている建設系を、
     まずはやり玉にあげてではありますが…)

メンテナンス廃棄物の取り扱いや、
廃棄物と有価物を仕分けする前と後の排出事業者の仕分けなど
おおくの課題を残したままの状態です。

小職も“持論?自らが展開する論拠”があり、
環境省中央環境審議会や国土交通省社会資本整備審議会でも、
上程しましたが、まだまだその議論の土俵すらできていません。

それは“どうみても論拠の無いは?なりすましやすり抜け?が横行”
していて議論にならないってことも一因だと考えます。

ですから廃棄物の処理再生に関わる企業セグメントのみなさまは、
それは“排出事業者のなりすまし”とか“排出事業者責任のすり抜け”だとか
“偽装疑惑”の誹りを受けないように、
自らの立ち位置を明確にして、曖昧な法律をリーガルマインドで深層理解しながら、
ビジネスの最適化どんどんして頂き、できるだけ早い時期にきちんとした
議論ができるプレイヤー当事者として、
“排出事業者って誰なのか?”議論の土俵にご一緒頂きたいものです。

                       (おわり)

平田耕一氏が担当する、「廃棄物処理法コース」はこちら

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廃棄物処理法【ベーシック】コース(TE77)

●日時:10:00~17:15
2013年11月27日(水)川崎(川崎駅東口徒歩2分)
2014年1月24日(金)大阪(新大阪駅東口徒歩1分)
2014年3月26日(水)川崎(川崎駅東口徒歩2分)

●料金:29,800円
●講師:平田耕一
http://www.technofer.co.jp/training/iso14000/te77.html
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産廃マニフェストにみる、廃棄物排出事業者の責任部場と廃棄物排出管理者の微妙なる違いは如何に?

みなさん、こんにちは。
ISO研修機関 テクノファ事務局の石井です。
異常気象が続き、秋を通り越して、すっかり冬本番のような気候になってしまいましたね。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

さっそくですが、弊社で、廃棄物処理関連コース、環境プランナー関連コースを担当していただいている、
弊社名物講師の「平田耕一」氏寄稿の記事をご紹介します。

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◆ 産廃マニフェストにみる、
廃棄物排出事業者の責任部場と廃棄物排出管理者の微妙なる違いは如何に? ◆

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みなさん。如何お過ごしですか?
環境プランナーEROならびに廃棄物処理法解説ナビゲーター の平田耕一です。
今日は産業廃棄物管理票(いわゆる産廃マニフェスト)の
法定記載事項のうち、排出事業者に関わる記入欄についての深耕理解がお題です。

廃棄物処理法の平成22年度改正にて、産業廃棄物管理票制度が点検され、
産業廃棄物管理票(いわゆる産廃マニフェスト)の起票者の責務が
一つ強化されました。

それは、起票者において(原則論として排出事業者と同一者)
起票した産廃マニフェストの写し(通称でいうところの“A票”)を
5年間保管しなければならなくなったことです。

廃棄物処理法の条文をみてみましょう。

(産業廃棄物管理票)
第十二条の三
2  前項の規定により管理票を交付した者(以下「管理票交付者」という。)は、
当該管理票の写しを当該交付をした日から環境省令で定める期間保存しなければならない。

とあります。
わかり易く表現した“起票者”を条文では、
“管理票交付者”といっています。

そうです…この責務は管理票を交付した者(しゃ)に
義務づけられた法定保管を示しています。
それでは管理票交付者(起票者)が、
どんな法的根拠で排出事業者であるのかを深層理解していきましょう。

また法の条文をみてみます。
先ほどの法第12条の3?2にある“前項の規定”がそれにあたります。

第十二条の三  その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業者(中間処理業者を含む。)は、
その産業廃棄物(中間処理産業廃棄物を含む。第十二条の五第一項において同じ。)の
運搬又は処分を他人に委託する場合(環境省令で定める場合を除く。)には、
環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に
当該産業廃棄物の運搬を受託した者(当該委託が産業廃棄物の処分のみに係るもので
ある場合にあつては、その処分を受託した者)に対し、
当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名
又は名称その他環境省令で定める事項を記載した産業廃棄物管理票
(以下単に「管理票」という。)を交付しなければならない。

実は廃棄物処理法には、
いわゆる“排出事業者”が誰かっていう事をきちんと定義していません。

上記の条文の書き出しの部分、
《その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる“事業者”(中間処理業者を含む。)は、
その産業廃棄物(中間処理産業廃棄物を含む。第十二条の五第一項において同じ。)の
運搬又は処分を他人に委託する場合(環境省令で定める場合を除く。)には…(“ ”は小職追記)》

とあるので、傍点のある“事業者”は、“中間処理を含む”とあるので、
中間処理事業者以外も指すという事、それに“収集運搬と処分を他人に委託する場合”には
とあるので、どうもそれは委託される側ではなく、委託する側を指すという事がわかります。

となるとそれは世間で言うところの、
“ゴミを出すヒト…いわゆる排出事業者だな”となるわけです。

それともうひとつ、事業者の責務でこんな条文もあります。

第十二条
5  事業者は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、
その運搬については第十四条第十二項に規定する産業廃棄物収集運搬業者
その他環境省令で定める者に、その処分については同項に規定する
産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者にそれぞれ委託しなければならない。

そうか。ふむふむ“事業者が産業廃棄物の運搬や処分を他人に委託する場合には
委託基準に従って許可をもった所に委託しなさい”ってあれだな。と多くの方が気づく筈です。

産業廃棄物の処理や再生はそもそも“自ら”おこなうことが原則だけれども、
ほとんどの排出事業者は“自分で=自ら”処理や再生ができないので、
許可をもった他人に“委託(決して委譲ではないので責任は自分に残ったまま)”
しなければならない…という勉強の成果があたまの中でつながったと思います。

では
掲題の「産廃マニフェストにみる廃棄物排出事業者の責任部場と
廃棄物排出管理者の微妙なる違いは如何に?」の部分に話をすすめましょう。

産廃マニフェストには、排出事業者に関わる住所社名などを記入する欄が
二箇所あります。
添付のPDFにある記入箇所番号③と④にあたるところです。

<添付ファイル>
産業廃棄物管理票(マニフェスト)記入例

記入箇所番号の③の項目見出しは《事業者(排出者)》
記入箇所番号の④の項目見出しは《事業場(排出事業場)》

さて、みなさんはこの③と④にどんな記入をされているでしょうか?
「排出事業者に関わる記入なんだから…排出事業者の企業名に
決まっている…」さてさて???

《者》と《場》の違いはどう考えるのか?

そもそも業者が予め印刷してきている用紙を使っているので
あまり気にしていないとか…

それよりもいつも悩むのは②の交付担当者と捺印欄の使い方だとか…
いろいろ疑問が湧いてくると思います。

実は、この辺り…廃棄物処理法の解説セミナーで実務者の方々が
一番不安を抱えたまま“慣れで運用してしまっている”落とし穴なんです。

う~ん。イマイチ深耕理解していないし…という方は
是非、テクノファホームページにアクセスしてください。

わかりやすいセミナーが準備万端で企画されていますので。
(なんだ解答は無いのか?…の声も聴こえますが…)

まずは自社の産廃マニフェストの当該欄を確認してみてください。
結構、部署毎や起票者ごとにバラバラだったりしています。

産廃Gメンや、産廃マニフェストインスペクター(監察人)がチェックするのは、
記入に一貫性があるかどうかだったりします。

廃棄物処理法に明確に排出事業者が示されていないので、
一貫性があれば“理解の相違”とか“見解の相違”で行政交渉できますが、
記入に一貫性が無いと…それは単なる管理不手際と誹りを受ける可能性があります。
それではまたセミナーで?あいましょう。

                    (おわり)

平田耕一氏が担当する、「廃棄物処理法コース」はこちら

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廃棄物処理法【ベーシック】コース(TE77)

●日時:10:00~17:15
2013年11月27日(水)川崎(川崎駅東口徒歩2分)
2014年1月24日(金)大阪(新大阪駅東口徒歩1分)
2014年3月26日(水)川崎(川崎駅東口徒歩2分)

●料金:29,800円
●講師:平田耕一
http://www.technofer.co.jp/training/iso14000/te77.html
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産廃行政庁が「ワンワンワン(111)」から「ワンワンニャン(112)」へ!?

みなさん、こんにちは。
ISO研修機関 テクノファ事務局の石井です。

本日は、
弊社で、廃棄物処理関連コース、環境プランナー関連コースを担当していただいている、弊社名物講師の「平田耕一」氏寄稿の記事をご紹介します。
この記事は、環境プランナーの方に向けてメールマガジンで配信されたものの一部です。

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◆ 産廃行政庁が「ワンワンワン(111)」から「ワンワンニャン(112)」へ!? ◆

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みなさん。如何お過ごしですか?環境プランナーERO の平田耕一です。
今日は行政庁のお話です。

行政庁って何かというと行政庁とは、
「国・地方公共団体などの行政主体または行政体の意思や判断を決定し,
それを外部の相手方に対して表示する権限を有する行政機関(世界大百科
辞典第二版)」
です。

掲題の“産廃行政庁”って書くと、それは「産業廃棄物の取り扱いに関する
意思決定や是非判断をし、それを企業や国民に対して表示して許認可を
与える行政執行機関のことです。」
…約めて言えば、
“ 産廃のルールを決めて許認可をだす県市町村 ”
となります。

産廃行政庁の増減はその是非は別にして、
“ 医療法の地域保健法による保健所設置 ”や
“ 地方自治法の普通地方公共団体の政令区分 ”
に引き摺られるため、その行政庁(長)が廃棄物行政に積極的か否かに
関わらず変化します。

小職が講師を努めるTechnoferの「廃棄物処理法マルわかり7時間セミナ
ー」では“産廃111(ワンワンワン)”なんて覚え方をして頂きました。

で、その産廃行政庁…の現在数は?…。

今年の4月1日より那覇市が中核市に追加となりました。
その後、産廃行政庁の“ 事務(民間で言うところのお仕事の意味)”は、
当該自区内においては沖縄県より引き継ぐながれのようですから(ここの
表現が微妙ですが…詳細はセミナーで)、
111に1増えて112となりました。

“ わんわんわん111 ”から“ わんわんニャン112 ”ってわけです。

この産廃行政庁の区分と定義について理解を深めるためには、
歴史認識と背景の理解が必須です。
厚生省管轄時代の“ 保健所設置市に産廃の許認可と管理の権限を ”は、
道理として明確であったのですが、厚労省、環境庁、環境省との源流が
代わり、医療と生活環境の保全が枝分かれしていったこと。
それに(いわゆる)“ 政令指定都市 ”(これは造語なので所謂とつけ
ました)、や“ 中核市 ”というブランドを掲げたい地方自治主体の思惑
もあって、「廃棄物の適正な管理と許認可をどう展開するべきか?」
の議論が希薄なままでの増減(なかなか減がないのが、これはこれで問題
ですが…)となっています。

一つ目の源流の枝分かれは致し方ないですが、
二つ目の自治体ブランド区分けに引き摺られるでよいのかどうかは
今後の課題です。

厳格なルールがあった地方自治法政令、指定都市(人口50万人以上かつ
申し出)、中核市(30万人以上かつ申し出)ですが、
その判定に“ 寄せてあげて?!のお手盛り ”が行われだしたあたりから
どうも雲行きが怪しいです。

『ブランドは欲しいが、オマケについてくる産廃行政は厄介だし不慣れ
だし…できれば要らないんだが…でも付いてくるので消極的に!?って
ことで…』…では困ります。

閑話休題
先日、流通系のホールディングカンパニーの執行役員と会話する機会が
あったのですが、

「平田センセー。わがグループは東京五輪決定をうけ、今後の資材の高騰、
有能な作業者の取り合いなどに対応した新規店舗展開や既存店リニューアル
スキームを抜本的に作り直すつもりです。…それが、すぐそこに迫る循環型
社会の構築と持続可能な社会の下地づくりになりますから…」
五輪決定の二日後の話です。

時代の流れをベクトル(方向性)ではなく、トレンド(潮流)で捉える姿に
感心しきりです。企業は広域化や国際化が可能な均一スキーム展開にどんど
んシフトして“無理無駄ムラを撲滅”していくのですから
その企業体を管理し許認可を発出する行政庁は、ブランドがどうのこうの?
の視点ではなく、広域な地域連携で廃棄物の処理再生を展開できるように
規制の“寄せてあげて”を心がけて頂きたいものです。
小職の理想とする産廃行政庁の数は幾つかですって
…そうですね『ずばり16区です』…
この件については“道州制”の議論がリスタートされることを望みます。

添付書類:産廃行政庁112
産廃許可自治体はいったい幾つあるのか?
(おわり)

「巨大クジラの座礁」 に学ぶ廃棄物処理法

みなさん、環境プランナーEROの平田耕一です。
今回は2013年7月27日に報道された「巨大クジラの座礁」
について、廃棄物処理法の専門家として解説をします。

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報道によりますと…東京湾に面する某建築資材メーカー工場の
岸壁に、体調20メートルを超えるとおもわれるクジラの死骸が
漂着しているのがみつかった。

当該の自治体はその死骸処理方法について、
沖合への海洋投棄ではなく、曳航のうえ海岸に穴を掘って
埋め立て処理をおこなうこととしている。…とあった。

数日後の緊急地震速報騒ぎの際には、

「謎のクジラ漂着は地震予知か?それが現実に?!」

との話題でTwitterでは盛り上がりましたが…

ここでは廃棄物の処理再生の観点で関連法規との関係性
について順をおって一緒に考えてみましょう。

クジラの死骸は、“動物の死体”ですから、産業廃棄物の種類21項目
(廃掃法第2条4-1にある20種類に輸入廃棄物を加えた21種類:小職は
これらを“産廃21”と総称しています)のなかでは、
番号17《動物の死体》かな?と考えましょうか?…
となると番号12番以降は業種指定があるので、その業種指定をみると…
《畜産農業》とあります。

今回の発生形態はそれに当たらない…。
では、産業廃棄物では無くて一般廃棄物かな?となる。

そうか!一般廃棄物なので、岸壁を管理する建材メーカーからの通報を
受けた自治体が、処理責任を負う事になったんだ…と。
で、疑問が生じます。一般廃棄物として考えるとその処理は、

ロンドン条約にて規定された、
“海洋投入処分”か、
“一般廃棄物の焼却処理”か、
“一般廃棄物の埋立処分”だなと。

20メートルを超えるサイズだと焼却施設に搬入ができないので、
海洋投入処分(要は沖合で沈めてしまうこと)か…
でも曳航費用も掛かるし、2007年に批准のロンドン条約(海洋汚染等
及び海上災害の防止に関する法律)での手続きを考えると
“一般廃棄物の埋立処分”を選ぶんだなと。

でも、また疑問…
いくら自治体であっても海岸に穴を掘って埋立して良いもんでは
ないだろう…やはり自治体から許可を取得した埋立処分場に搬入しないと
イカンのではないか?!…。
それとも該当の海岸を埋立処分場に許可して、帳尻合わせするんかな…と。

考えれば考える程、疑問は膨らみますが…。
実は鯨類については水産庁が詳細なマニュアルを作成していて、
今回の措置はそのマニュアルに従ったモノなんです。

そのマニュアルはズバリ!《鯨類座礁対処マニュアル》です。
以下に水産庁ホームページアドレス

http://www.jfa.maff.go.jp/j/whale/pdf/manyuaru2012kaisei.pdf

このマニュアルは水産庁がセットアップしたものですが、
鯨類が座礁して困り果てた経験を持つ自治体担当者と
検討会を設置して、とても丁寧に作り込みされ、
平成24年にも改定されています。

根底には漁獲行為が国際的に耳目を集めるなかで、
たまたま岸壁に打ち上げられた鯨類を…

例えばまだ生きている状態だったらどうするか?…
どう取り扱うか?「それは追い込み漁だろぉ」と非難を浴びないように…
の観点で、様々な想定をしながら処理方法を取り決めています。

 

用語の解説なんかをみると“座礁”と“漂着”の違いや
“埋設”と“埋却”と“埋立”の違いが解説されていて、
面白く読めますよ。…

そういえば「口蹄疫に感染した“動物の死体”も“埋却”していたっけ」
なんて記憶をつなげて、知識を整理することができます。

 

今回の一連の行為は、このマニュアルに従って粛々と行われている
モノなんですね。

鯨が座礁しそうな関係者のみなさま??ぜひ一読を。

ではまた廃棄物処理法セミナーでお会いしましょう。

(おわり)

平田耕一寄稿 「改正廃棄物処理法
?現地確認の努力義務?そのココロは?! 」

平田耕一寄稿 「改正廃棄物処理法
?現地確認の努力義務?そのココロは?! 」

本日は、研修機関である(株)テクノファで、廃棄物処理関連コース、
環境プランナー関連コースを担当していただいている、
弊社名物講師の「平田耕一」氏寄稿の記事をご紹介します。
この記事は、環境プランナーの方に向けてメールマガジンで配信されたものの一部です。

改正廃棄物処理法にて、努力義務化された「現地確認」 に対する考え方から、
適正処理を確保するために動脈産業側が何をしなければいけないか、
平田講師の、目からうろこの考えをお伝えいたします。

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◆◇ 改正廃棄物処理法?現地確認の努力義務?そのココロは?! ◇◆

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みなさん。暑い盛りでありますが如何お過ごしですか?
環境プランナー講座講師&テクノファ廃棄物処理法専門講師の平田耕一です。
今日の話題は環境問題、環境プランナーの領分というよりも、
廃棄物処理法がらみのお話です。

企業にて廃棄物処理に関わる部署の方は勿論、
EMSの審査やコンサル業務を担う審査員や審査人の方への
ビジネスシーズのご案内です。

廃棄物処理法(略称:廃掃法)平成22年度改正から、今日で845日が経ち、
排出事業者が絡む不適正な事案について、
新しい切り口での逮捕、書類送検が(徐々にではありますが)目立って来ています。
私見ではありますが、公判維持はおろか起訴もままならないような微妙な事案も散見されます…

ただ企業としては “逮捕” とか “書類送検” って修飾語がついた時点で
“アウト!” “ブラック企業!脱法会社だっ” となりますから、
廃棄物処理に関わるビジネス実務は、ある意味で大きなリスクです。

廃掃法の平成22年度改正を一言で表すと…
「排出事業者責務の強化」 です。
一言では足りないので、段落一個分ぐらいで解説すると…

「これまでの廃棄物に関する規制は処理業者側(静脈産業系)への締め付け強化が主体
であったが、平成22年度改正については、
静脈側産業への規制強化のみでは、良好な循環が確保できないため、
そもそもの責任主体である排出事業者側(動脈産業系)を土俵にあげ、
その自己責任と管理能力を明確にし、不適切な行為については摘発し自浄を促す。」

というものです。

その具体的な要求行為が…
「排出事業者による処理再生経路の現地確認努力義務」 です。

努力義務となると強制ではないのですが、
“現地確認”っていったい何処のナニを確認することなのか?
のお問い合わせを多く頂きます。

特に混乱をきたしているのは、改正法を解説している書籍や環境省のWEB資料において、

“現地確認”とは…
『排出事業者は、産業廃棄物の運搬・処分を他人に委託する場合には、
当該産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行った上で、
最終処分終了までの一連の処理行程における処理が適正に行われるために
必要な措置を講ずるよう努めなければならないこととする。』
となっているからです。

また解説書には次のような “具体的” 記述もあるので
余計に “現地現場” にフォーカスがいってしまいます。

『*注釈* 処理の状況に関する確認とは…
(例)委託先の中間処理施設や最終処分場について、
適正処理のための必要最低限の事項を実地にて確認すること。…云々』
…まぁそれはそうなんですが…。

問い合わせをしてくる動脈産業系企業の総務部とか?
CSR本部とか?コンプライアンス管理部とか?の方々は、

「現地確認の努力義務はよくわかっている…
積替保管施設、中間処理施設、最終処分施設、再資源化施設などの
“現地”に赴き、内容を確認することでしょう。
で疑問なのは、“どの程度の頻度で”、“どの程度の深度で”訪問すればよいのでしょうか?
努力義務を認めてもらえる回数と視察内容を知りたい!…」
といったところです。

小職はこうお答えしております…
「確かに現地に赴いての現場確認は重要ですが、現地にいっても
なかなか不適正を指摘できる眼力は養えませんし、
にわか知識で質問したところで双方にとって時間の無駄になりかねません。
排出事業者の “そういう心配ごと” をキャッチアップした
“現地確認のノウハウ伝授” なんていうセミナーも盛況のようですが…
現地に見に行くその前に、できることは実はたくさんあります。」 と。

よく “見て来たようにモノを言う” って表現がありますが、
まさに廃棄物処理法における廃棄物の処理再生経路業務には、
この言葉にドンピシャリの仕組みがあるんです。

わざわざ出張旅費と拘束時間を費やさなくても、
不適正を見破れる仕組みがある。そう!もう合点がいきましたね

…それは「産業廃棄物管理票制度(通称:産廃マニフェスト)」です。

マニフェストをきちんと運用して、
起票→回票→閉票して行く段階で監察眼(かんさつ眼と言っても観察眼ではありません!
…ボーッとみてても何もわかりませんから)をもってすれば、
相当の事が炙り出しのように見えてきます。

そのうえで、現地現場に赴き質問をしていかないとリスクは減りません。

産業廃棄物処理に関わるビジネスパーソンの方々は、
是非独学ででも産廃マニフェスト制度を理解し、
監察眼(調査し監督することのできる眼力)を養っていただきたいと思います。

「“何回読んでも難解な!?廃棄物処理法”のそのまた分かりにくく
“面倒な帳票である産廃マニフェスト”が実は
“リスクを最小化するためのとても便利な行程管理の仕組み” であること」
をご理解頂けるものと思います。

まずは、もう一度、自社のマニフェストを確認しながら、
マニフェスト用紙の発行団体がWEB上で公開している「記入方法」を独学でこなしてください。

その上で、もう一歩先、もう一段先を目指す方はどうぞ…
テクノファが新しくスタートをきった
「産業廃棄物管理票運用実務の特別コース(SE37)」の受講を
ご検討ください。

いいですか。
まず独学で独自の理解で構いませんから、
自分の視点で自社のマニフェストを確認してみることです。
???マークのオンパレードでもよいのです。

そのうえで “勘所” を知れば鬼に金棒です。
順番というかステップは大事です…
先に “勘所” をおさえて…サクサクやっつけられる程…
産廃マニフェスト制度はヤワではありません。

“産廃コスト(費用支出)を企業のベネフィット(利益創出)に!”…夢物語ではありません。
一緒に頑張りましょう。

(おわり)文責 平田耕一

※近々、動画配信も行います。。。お楽しみに!!(事務局)
産業廃棄物管理票(産廃マニフェスト)実務者コース
~関連条文の解説とその実務~
●日時:2013年7月17日(水)名古屋 ※終了
     2013年10月18日(金)川崎

●受講料:9,800円(会員8,820円)
●会場:テクノファ研修センター(JR川崎駅より徒歩2分)

廃棄物処理法ピープルズwebミニセミナー①
『廃棄物処理法の勉強の仕方』

みなさま、こんにちは。
(株)テクノファ研修事業部、事務局です。

平田講師による、
『webミニセミナー』スタートのご案内をさせていただきます。

【動画閲覧時の公開スライド】
WEBミニセミナー公開スライド(第1回)
兼ねてより、平田講師からは、研修のイメージをもってもらうための動画アップの要望をいただいておりました。

しかし、機材の準備や編集技術など、準備に手間取り、
なかなかスタートすることができませんでした。

が・・・このたび、やっと
テクノファでも動画をスタートする運びとなりました。

まず第1回目は、『廃棄物処理法の勉強の仕方(5分)』 です。
この後も、さまざまな切り口で、webミニセミナーを公開していきます。
ぜひ、期待をして、待っていてください。

資料公開 「廃棄物処理法制の潮目を読む!/平田耕一」

みなさま、こんにちは。
(株)テクノファ研修事業部、事務局です。
昨日・今日と、関東は涼しく、過ごしやすい日が続いております。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

さて、弊社「廃棄物処理法セミナー」の名物講師、平田耕一講師は、
環境プランニング学会「環境プランナー」有資格者
向けに、“更なる知識と知恵の習得と整理整頓” を
はかるべく、月例で研究会を開催されています。

7月の月例定例研究会は、
ずばり 『廃棄物処理制度の潮目を読む!』 というタイトルでした。
このページの読者の皆様には、大変関係の深い内容ですので、
平田講師に頼みまして、資料公開のご了解をいただきました。
下記に、ご紹介させていただきます。

廃棄物処理法は廃掃法の平成22年度改正で
“排出事業者による現地確認の努力義務化” が付加されました。
平田講師によると、いままで土俵にあがっているつもりのなかった排出事業者の方々は、
●現地確認ってどうやるんだろう?!
●どんな頻度で?どんな深度で?なんだろう?

と不安いっぱいで問い合わせをされるそうです。

弊社の「廃棄物処理法【ベーシック】コース」、「【アドバンス】コース」でも
質問票には、現地確認に関するお悩みが記載されることも多く、
関心の高さが伺えます。

で…。平田先生にご了解を得て7月14日(日)に開催された
「環境プランニング学会定例研究会2013年7月度」の投影用レジメを
このピープルズの読者の方に公開致します。

本当はオープンセミナーで直接みなさんにお話を聞いていただいたら
一番なのですが…。
とはいえ少しだけ廃棄物処理法制がわかってきた門前の小僧である
事務局でも、気づきポイント満載ですから、資料公開だけでも十分、
お役にたてると思います。

では暑い盛りではありますが、みなさんも体調を崩さず、
一緒にがんばりましょう。(平田講師からのパクリです・・・)

【資料公開】
『循環利用型社会構築に向けた廃棄物処理法性の潮目を読む』
環境プランナー定例研究会講演(2013年7月 平田耕一)

ついに開講 「産業廃棄物管理票(産廃マニフェスト)実務者コース」

みなさま。こんにちは。
テクノファ研修事業部、事務局です。

さて、弊社で開催している廃棄物処理法ベーシック・アドバンス両コースにご参加の皆様から、“マニフェスト起票に関するご質問” を多くいただいており、マニフェスト起票実務にて、皆様がお困りになられていることがわかりました。

そこで、皆様のご要望にお応えして、この度、名古屋と川崎で、「産廃マニフェスト実務者コース」を 開設することとなりました。

半日コースの中に、マニフェスト管理に必要なエッセンスを凝縮しました。
半日ですので、業務との調整もつけやすいと思います。

上に写真を添付しましたが、ご参加の皆様には「マニフェスト起票チェックリスト(勘所付)」をお持ち帰りいただけますので、組織に戻ってからも、実 務に活用いただけます。ご参加いただけなかった方々への説明にもご利用ください(マニフェスト起票実務に携わっている方は、ぜひ全員の方にご参加いただき たいですが…)。

最近の法改正で努力義務として追加された“現地確認”も大切ですが、まずはマニフェストを適正に管理、トレースすることで、適正処理の確保は可能です。

皆様のご参加をお待ち申し上げております。

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産業廃棄物管理票(産廃マニフェスト)実務者コース
~関連条文の解説とその実務~(SE37)

●日時:13:30~16:45
2013年7月17日(水)名古屋(名古屋国際センター)
2013年10月18日(金)川崎(川崎駅東口徒歩2分)
●料金:9,800円
●講師:平田耕一
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<研修概要>
産業廃棄物の処理再生業務を適正に運営管理するうえで、もっとも身近で、
実は難解な業務といえば、やはり「産廃マニフェストの記入と管理」です。

産廃マニフェストは、事業活動に伴って排出される廃棄物の適正処理と、
確実再生を見える化するもので、事業者の適法運用の証拠を示すために
大変重要なものです。

しかしながら書き方がややこしかったり、管理ポイントが多いのが難点です。
廃棄物の該当性や産廃該当品目・種類の定義の難解さとも関連していますが、
とにかく我流・亜流の記入方法が横行しており、
企業の実務担当者としては、日々の業務ゆえに悩みながらの運用も多いのが現状でしょう。

当コースでは、実際に業務に携わるご担当者さま向けのマニフェスト記入演習、
マニフェストの正しい運用方法について、実務レベルで役に立つ知識を
身につけていただきます。
また、あわせて、ご担当者の方々が、関連する他部署に、
マニフェスト業務の重要性を解説説明する際のノウハウなども提供させて頂きます。

講師は、弊社名物講師の「平田耕一」が担当します。
平田講師がこれまでに見てきたマニフェストの数は3万枚を超えています。
現状のよく起こる問題点を交えた解説が魅力です。

<カリキュラム>
●「産廃マニフェスト制度」の生い立ちと将来像
●廃棄物処理法における「産廃マニフェスト」関連条文の解説
~交付、返送期限、保管、緊急時対応、交付状況の報告、等~
●「産廃マニフェスト制度」と「処理再生経路確認」の実務
●(査察監査人から見た)不適正な記入管理の落とし穴
●ケーススタディ 記入演習で深層理解するマニフェスト適正記載
●事例検証と質疑応答

廃棄物情報の提供に関するガイドライン(第2版)策定

 

みなさま、こんにちは。
(株)テクノファ事務局です。

廃棄物処理情報の提供に関するガイドライン(WDS)が改訂され、第2版が発行されたので、環境省の報道発表資料をご紹介いたします。

利根川のホルムアルデヒド問題で、再度注目を浴びているWDSです。

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◆◇ 廃棄物情報の提供に関するガイドライン(第2版) ◇◆

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廃棄物を適正に処理するため、廃掃法に定める産業廃棄物の委託基準では、産業廃棄物の排出事業者は、適正処理のために必要な廃棄物情報を処理業者に 提供することとされており、環境省では、必要な廃棄物情報を具体的に説明するため、「廃棄物情報の提供に関するガイドライン」を策定・公表している。

しかし、平成24年5月に利根川水系の複数の浄水場で水道水質基準を上回るホルムアルデヒドが検出された事案では、排出事業者が処理を委託した廃液 に、ホルムアルデヒドの前駆物質であるヘキサメチレンテトラミンが高濃度に含まれていることが処理業者に伝達されず、適切な処理が行われなかったことが原 因であると強く推定された。

このため、こうした事案の再発防止と、排出事業者から処理業者への情報伝達についてのさらなる具体化・明確化を図るため、当該ガイドラインについて、必要な内容の見直しが行われた。

<改訂内容の概要>
(1)情報提供が必要な項目の追加
廃棄物情報が必要な項目を整理し、次の項目を追加するとともに、廃棄物データシート(WDS)の様式を見直したこと。
①PRTR対象物質
②水道水源における消毒副生成物前駆物質
③関連法規(危険物等)

(2)双方向コミュニケーションの重要性を強調
廃棄物の情報は、排出事業者から処理業者への一方通行ではなく、情報のやり取りを通してより正確な情報となり、当該廃棄物の適正処理が可能となることを認 識し、排出事業者及び廃棄物処理業者がともに本ガイドラインの活用により、コミュニケーションを活発に行うことが重要であるとしたこと。

(3)対象廃棄物の整理
外観から含有廃棄物や有害特性が判りにくい汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリの4品目を主な適用対象と明記し、廃棄物の性状が明確で、環境保全上の支障のおそれのない廃棄物に関しては、WDS以外の情報の提供でも可能としたこと。

(4)情報提供の時期
WDSは、基本的には契約時に提供し、契約書に添付するものであるが、新規の廃棄物処理に際して受入れの可否判断や処理に必要な費用の見積りのために排出 事業者から処理業者へWDSを提供、あるいは処理業者と共同作成により情報を共有し、双方が確認、署名した上で契約書に添付することが望ましいとしたこ と。

平成25年6月6日 環境省 報道発表資料より

久しぶり?!に廃棄物とその法律のお話

研修機関である(株)テクノファで、廃棄物処理関連コース、環境プランナー関連コースを
担当していただいている、弊社名物講師の「平田耕一」氏寄稿の記事をご紹介します。
この記事は、環境プランナーの方に向けてメールマガジンで配信されたものの一部です。

平田講師の「廃棄物処理法セミナー」を聴講いただいた方にとっては、
“知ってるよ” という内容も多いかと思いますが、
復習の意味もかねて、とても参考になると思います。

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◆◇ 久しぶり?!に廃棄物とその法律のお話 ◇◆

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皆さん。環境プランナーEROの平田耕一です。
廃棄物処理に関わるお話です。

3.11以降、廃棄物についてニュース番組でとりあげられる場合は
ほとんど放射性のそれが話題です。
“処理の方法もままならないのに…”、
“一時保管であれなんであれ、ずさんな管理では…”、
“ベンチャー企業が新商品で汚染の有効な除去を…”とか。

汚染の拡散の心配がある厄介な廃棄物の排出状態と、
それを最終的に処分するまでの経路と経緯、
それに最終処分量を削減するために廃棄物をコンパクトにすること、
無害化すること、
そして違う用途に再利用できるように再資源化することには、
国民的関心と社会性・テーマ性があり、報道で取り上げる新進性があります。

放射性のそれは、処理経路の最後までをまだ準備できていないので、
社会の問題(全国民が解決にむけて応分の負担と努力をしていく“社会問題”かどうかは別)
として「なんとかしろよ政府!」、
「計画性がないな原子力行政!」、「それでいいのか排出事業者業界は!」
と皆が思いながら(他人の問題、他山の石として)…
ケシカランなこんな状態じゃぁーと視聴者が思うわけです。

でも廃棄物って本来的に、個人の生活に伴って排出されるし、
企業も事業活動に伴って副産物として製品以外のものが排出されるので、
環境プランナーたるものは、震災がらみのがれきや放射性のそれらについての
報道に触れるにつれて、
本当は自分の問題として捉えて、うちの廃棄物処理はどうだっけ!?
と考えを飛ばさないとイケナイと思います。

なのでこのコラムでも数回にわけて廃棄物処理に関わる法律のミニセミナーを
していきます。
メルマガ連載を待てない方は是非、Technofer廃棄物セミナーをご受講ください…(笑)

*では初回として*
そもそも廃棄物とは、ゴミを捨てる者(者:「しゃ」と読む「もの」ではない人とか法人とか)、つまり排出事業者(これは普通の日本語でも「しゃ」としか読まないですね)にとって、
“もう使えないから寿命がきたから” 不要になったものを
その枠組みとして法律を組み立てています。

その法律は廃棄物処理法と呼ばれ、いま適用されている法律は昭和45年(1970年)に
旧法から全面的に切り替えられた廃掃法(はいそうほう:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)がそれにあたります。

法律では、この使えなくなった “不要なもの” をきちんと管理しながら
“処分” することを義務づけています。
ここで “処分” という言葉と “廃棄物” という言葉を並べると思い浮かぶのが
“廃棄物の最終処分場” いわゆる “ごみ埋め立て地” でしょう。
だからほとんどの排出者(個人も法人も)は、
「廃棄物の処分は埋め立て処分地に埋め立てることだな」
と連想することとなります。

この解釈は半分正解で半分足りない…んです。
というのはこの法律 “廃掃法” は昭和45年から四十三年間、
法律の抜本的な書き換えや法律そのものの入れ替えはありませんでしたが、
平成3年(1991年)に“目的を書き換える”という大改造をしました。

目的っていうのは、その法律の成り立ちのスタートでもありますから、
法を全面改正せずに目的を書き換えるというのは、ある意味たいへんなことです。

そんな “大変な事” をして廃棄物と清掃の目的が書き換えられました。
それまでは「(目的)この法律は、廃棄物を適正に処理し、及び生活環境を清潔にすることにより、
生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。」
であった条文第一条の「…廃棄物を適正に処理し…」を

「廃棄物の排出を抑制し、
及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし…」としました。
“適正な処理” と “その処分等の処理” について、
個別具体的な “行為” をきちんと列記した訳です。

今回のコラムで覚えて頂きたいのは、
新しい条文の目的に “再生” の文字が入っていることです。

それまで再生…つまりリサイクルによる再資源化の行為は、
法律上は明記されていませんでした。
なので “廃棄物の処分の終点” は、
埋め立て処分(海洋投棄も含む)がそれを意味するとなっていて、
廃棄物を処理経路にのせても途中からリサイクルルートに乗り換えて
再生品となることは、なんとなく横道裏道のイメージがありました。

“大変な事” をしてまで目的を改正した意味(つまり目的改正の目的!)の
ひとつはココにあります。

約めて言えば、(うーん。約めていないのでマニアックに言えば…)
「現行廃掃法にては、その最終処分とは、
“埋め立て処分” と “再生資源としての市場への再投入”
のふたつの出口がある。」となります。

この目的大改正!は1991年ですから、
わが国の法制度が “21世紀?環境の世紀” に切り替わった
2000年の九年も前に、“ごみに関する法律” は循環型社会の構築を目指して、
3Rのひとつリサイクル(再生利用)をその範疇に含み置くカタチに進化させていたわけです。

条文一個の解説でコラムを一本消費するとなると連載は200回ぐらい必要となってしまうので、
端折りながら(とはいえポイントはおさえて)いきますね。

今後も “廃棄物を自分の事として” 意識するよう宜しくお願いします。

(おわり)平田耕一

平田耕一寄稿「ちょっとオマケの法律用語解説2 “又は” と “若しくは” 」

本日は、研修機関である(株)テクノファで、廃棄物処理関連コース、
環境プランナー関連コースを担当していただいている、
弊社名物講師の「平田耕一」氏寄稿の記事をご紹介します。

この記事は、環境プランナーの方に向けてメールマガジンで配信されたものの一部です。

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◆◇ ちょっとオマケの法律用語解説2 “または” と “若しくは” ◇◆

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みなさん。環境プランナー認定コース講師の平田耕一です。
しばらくぶりですが…ときどき連載の「法律用語をわかりやすく解説するコラム」です。
小職は、環境プランナー講座以外にもテクノファで廃棄物処理法を中心とした
法令解説研修を担当していますが、このコラムでは法律の条文を理解するうえで、
知っておきたい用語を解説していきます。

厄介なのは法律用語といっても、普通の日本語と同じ表記のため、
“特定の意味がある法律用語” と知らず読み進めて条文が示す範囲や
権利義務を間違って解釈してしまう点です。
法律用語解説とはいっても、“できるだけわかりやすく” をモットーにしていきますので、
おつきあいください。

ではこの連載の第二回。

~イタリアレストランのランチコース・メニューから考える “又は” と “若しくは” ~
普段使いの日本語では“または”と“もしくは”はほとんど同じ意味で使っています。
ただこの接続詞、法律用語においては似ているようでそうではない“大きな違い”があります。
この二つの用語と第一回のネタである「及び」と「並びに」は法律用語の接続詞としては、
平仮名ではなく漢字で表記をします。
“ナド”とも“トウ”とも読む「等」とは異なり、“マタハ”も“モシクハ”も違う読み方はできません。
普通の日本語の意味でいくと、いわゆる「選択的接続詞」つまりA_or_Bです。
でも法律の条文では厳格に意味を違えて、使い分けをちゃんとやっています。

「又は」を使う場合は、前後の項目AとBはすべて入れ替え可能な同じ種類に属しています。
例えば「A又はB」は「B又はA」というようにAとBを完全に置き換えることが可能です。
数式で書くと(AorB)も(BorA)ってところです。
選択的接続詞ですから何かとナニかを選ばせる訳です。

選択肢が二つの場合はこれで構わないのですが、AとBとそれにCから選ばせる時には、
すべてが同列の場合とどれか二つがグループで、
そのグループの内のどれかとそれ以外の単独のもうひとつから
選ばせる意味ももたせなければなりません。
なのでその場合には「若しくは」を使います。

実際のテクノファ廃棄物処理法解説の講義では、
条文を元に読み方を解説しますが、ここではちょっと贅沢なランチをと考えて訪れた
イタリアンのランチコースでのメニュー選択を例に考えてみましょう。

ちょと奮発した1800円のランチコース・メニューは、
前菜とデザートは押しつけで選択の余地はないのですが、
メイン料理は「金華豚のロースト」と「天然甘鯛の鱗焼き」、それに「ほろほろ鶏のリゾット」から選ぶことができます。

その場合の法律用語的な表記は、
“1800円のランチコースは次のメニューからメイン料理を選ぶこととする。
金華豚のロースト、天然甘鯛の鱗焼き又はほろほろ鶏のリゾット”…となるわけです。
同列の三つからの選択ですから「A,B又はC」です。
どれもがメインを張れる肉と魚料理なので同等です。

では「若しくは」はその表現にどんな違いがあるのでしょうか…
実は数ある法律用語解説では簡単に表現されているのですが、この選択的接続詞は結構難問なんです。
先ほどはちょと奮発の1800円メニューでしたけれども、
こちらについては2500円の贅沢ランチメニューを例に説明しましょう。

メインは三品から選択できたもののデザートは押しつけだった1800円メニューとは違い、
こちらの贅沢ランチはデザートも選べるようになっています。

「若しくは」を使って法律用語的に表記すると・・・
“2500円のランチコースは1800円コースと同様に次のメニューからメイン料理を選ぶこととする。
金華豚のロースト、天然甘鯛の鱗焼き又はほろほろ鶏のリゾット、
また2500円コースについてはドルチェをつぎの三つから撰ぶこととする
バニラ若しくはチョコレートのシャーベット又はタルト”…となります。

「バニラソルベ」と「チョコレートソルベ」はシャーベットの仲間で、
もうひとつの「タタンタルト」は違うグループであるけれども選べるようにしてあるとの意味です。

どうですか?
法律用語では“又は”と“若しくは”にきちんと別々の意味を持たせていることを想像できましたか?
法律条文では“又は”を使わずに“若しくは”を選択的接続詞で使っている場合は、
“若しくは”の前後の選択肢についてはグループで考えている
ってことを理解すれば読み易くなります。

実際の条文を転記しておきますよ…廃棄物処理法第26条から
「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」

難解だと言われる法律条文ですが、
ルールがわかってくると以外とスムーズに理解できるものです。
いつも使っている日本語と“似ている”からといってルール理解が半端なままだと
引っかかってしまい先に進まないものです。

また、一緒に勉強しましょう。 (ひらた こういち)

7/17(水)名古屋、10/18(金)川崎
「産廃マニフェスト実務者コース」開設

みなさま。こんにちは。
テクノファ研修事業部、事務局です。

さて、弊社で開催している環境法令コースのアンケートでは、
廃棄物処理法、マニフェスト実務に特化したコースへのご要望を多くいただいており、昨年度、廃棄物処理法コースを立ち上げました。

その中でも、マニフェストの解説はしているのですが、
もっと実務に特化したコースがよい、とのお声も多く、
この度、名古屋と川崎で、「産廃マニフェスト実務者コース」を
開設することとなりました。

半日コースの中に、マニフェスト管理に必要なエッセンスを凝縮しました。
半日ですので、業務との調整もつけやすいと思いますし、
また受講料も9,800円とお得です。

ご参加のご検討、よろしくお願いいたします。

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産業廃棄物管理票(産廃マニフェスト)実務者コース
~関連条文の解説とその実務~(SE37)

●日時:13:30~16:45
  2013年7月17日(水)名古屋(名古屋国際センター)
  2013年10月18日(金)川崎(川崎駅東口徒歩2分)
●料金:9,800円
●講師:平田耕一
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<研修概要>
産業廃棄物の処理再生業務を適正に運営管理するうえで、もっとも身近で、
実は難解な業務といえば、やはり「産廃マニフェストの記入と管理」です。

産廃マニフェストは、事業活動に伴って排出される廃棄物の適正処理と、
確実再生を見える化するもので、事業者の適法運用の証拠を示すために
大変重要なものです。

しかしながら書き方がややこしかったり、管理ポイントが多いのが難点です。
廃棄物の該当性や産廃該当品目・種類の定義の難解さとも関連していますが、
とにかく我流・亜流の記入方法が横行しており、
企業の実務担当者としては、日々の業務ゆえに悩みながらの運用も多いのが現状でしょう。

当コースでは、実際に業務に携わるご担当者さま向けのマニフェスト記入演習、
マニフェストの正しい運用方法について、実務レベルで役に立つ知識を
身につけていただきます。
また、あわせて、ご担当者の方々が、関連する他部署に、
マニフェスト業務の重要性を解説説明する際のノウハウなども提供させて頂きます。

講師は、弊社名物講師の「平田耕一」が担当します。
平田講師がこれまでに見てきたマニフェストの数は3万枚を超えています。
現状のよく起こる問題点を交えた解説が魅力です。

<カリキュラム>
●「産廃マニフェスト制度」の生い立ちと将来像
●廃棄物処理法における「産廃マニフェスト」関連条文の解説
 ~交付、返送期限、保管、緊急時対応、交付状況の報告、等~
●「産廃マニフェスト制度」と「処理再生経路確認」の実務
●(査察監査人から見た)不適正な記入管理の落とし穴
●ケーススタディ 記入演習で深層理解するマニフェスト適正記載
●事例検証と質疑応答

廃棄物処理法Q&A 「PETボトル、ボールペンも廃プラ?」

本日は、研修機関である(株)テクノファで、平田耕一氏が担当している
「廃棄物処理法コース」でいただいた、廃棄物処理法に関する質問回答
を掲載します。

同様のことで悩まれている組織の方には必見です。

(注意)
廃棄物処理法の運用は、少しの状況によって判断が変わる可能性があります。
(廃棄物処理法違反の可能性も)
類似の事案でも、安易に判断せず、行為前には管轄する自治体の
確認をとってから行ってください。

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◆◇ ボールペンも廃プラとして処理? ◇◆

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Q:
オフィスで出るゴミは事業系一般廃棄物として処理するものと思っていましたが、
インターネットで調べていたら、社員が飲んだPETボトルやボールペンも
廃プラとして産業廃棄物処理しなければいけない、と書かれているページがありました。
本当に、産業廃棄物の廃プラとして処理しなければいけないのでしょうか。

A:
産業廃棄物の種類でいうと「廃プラスチック類」は「業種指定無し」です。
なので、“事業活動に伴って” 事業主体者から排出されるそれは、
“すべて産廃となり、保管場所に掲示をして、委託契約をして、産廃マニフェストの運用で、
最終処分(再生を含む)完了までの注意義務が課せられます。”

それとご質問の件の判断する条文に廃掃法第11条の2があります。
事業者の自ら処理原則の次の項目です。テキストでご確認ください。

この条文は産廃の該当品目の仕分けは発生量の下限を設けていないので、
“すべての業種となったらすべて=全部になってしまう” ことの対処として、
産廃品目であっても、それを一般廃棄物として自治体主体で処理したほうが合目的であれば、
そうしようというものです。

~市町村は、単独に又は共同して、一般廃棄物とあわせて処理することができる産業廃棄物、
その他市町村が処理することが必要であると認める産業廃棄物の処理をその事務として行なうことができる。~
これがいわゆる “併せ産廃” とか “見做し一般廃棄物” と呼ばれるサービスです。

サービスと表現したのは、それが行政庁の裁量でおこなわれる不確定な好意であるため、
いつなんどき撤回されるか?該当要件がかわるか予測できないからです。

さて、リーガル・マインドで考えてみましょう。
まず最初の関門は “事業活動に伴うごみ” かどうか?です。
廃プラ=ペットボトル、ボールペンが貴社の事業活動にどれほどまでに
伴うかどうかがまず分岐点です。

まずは、ペットボトルです。
貴社の事業を推進するための会議やセミナー・商品説明会に “お弁当つき”、 “お飲物つき”
と表記し、それがあたかも会社支給の状態であれば、即ち事業活動に伴うごみでしょう。

でも社員が業務中に喉を潤すため自費で購入して廃棄物となったペットボトルは、
果たして事業活動の一環でしょうか?
うーん…買ったところがどこかかな? 外のコンビニで通勤途上に自由意志で自費購入か?
会社が福利厚生の目的で売店や自動販売機を設置して、そこから買う場合は?
事業活動じゃないかな?…
どうでしょうか果たしてそれに理屈をつけて悩む価値があるでしょうか?

次にボールペンです。
会社からの事務用品として支給度合いが強く、なおかつ社内での使用は、
もっぱら(おおかたは)社業のために消費され廃棄される…という意味では
ボールペンは、“貴社の事業活動にどれほどまでに伴うかどうかがまず分岐点” 観点ではより産廃側ですね。

次のポイントは事業活動に伴うとして、
それが11条の2に該当して自治体サービスの恩恵を受けて、事業系一般廃棄物するのか?
それとも法律に従い産業廃棄物として処理経路をスタートするかが岐路です。

ここでのポイントは自治体のサービス適用要件は、
“企業側が判断” するのではなく、“自治体側が判断” するとの部分です。
法に明文化されていない行政庁サービスなので、すべて向う勝手なものなのです。
だから当該地区の行政庁が、「貴社が事業所内に設置した自動販売機から、
社員若しくは来客者が購入したペットボトル飲料由来の廃プラは、その購入が社員の自費であれ会社の経費であれ、
その事業所内から排出される状態となったら事業活動に伴う産業廃棄物とセヨ」となればそうなります。
行政の裁量とはそういうものなんです。

となるといろいろ質問したくなりますね。
「会社の自動販売機で買って飲み残しがあるまま家路についたら、それは一般廃棄物か?」、
「会社内にある自販機が産廃になるなら、それを嫌い自販機を撤去すればよいのか?
社員には近くのコンビニや会社の向かい側の路上にある自販機で購入させて、
それを勝手に社内に持ち込んだ事が明らかであれば、それは事業系の一般廃棄物だよな?
とかいろいろです。

講義でお話ししたように、法の条文にはすべてが書かれていないし、
当該案件のような行政裁量部分については尚更です。
貴社にとってこの案件を悩むことが、どれほどのリスクとプロフィットになるのかを天秤にかけて、
自社にとって一番良い管理手法を構築されたらよいと思います。

特に全国に事業所が点在する企業グループのときは、全国均質な対応をすべきと考えますので、
111に渡る行政庁の最大公約数を担保したいとなりますし。
これは過去にコンサルタント事案でもありましたが、やはり最大公約数に揃えることができず
(とうよりリスクとベネフィットの妥協点をみつけられなかった。)
そういう細かいルールは明文化せずに “各事業所毎に、条例に従い適正に処理する”
という文章にしました。
どんなに精緻なルールを決めても、行政庁が “併せ見做し” の裁量を変えていったら
抗弁はできないので。

大阪市、京都市、さいたま市、横浜市あたりは、併せ見做しについて相当に神経質に
(つまりは行政サービスを撤回して事業系一般廃棄物を減らす方向で)動いています。
もっと悩んだらどうぞコンサルタント事案として、Technoferにご相談ください。

環境配慮契約法に “産業廃棄物の処理契約” 追加

みなさま、こんにちは。
テクノファ事務局です。

廃棄物処理関連のトピックスをアップします。

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2013年2月5日閣議決定
環境配慮契約法 基本方針改定
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環境配慮契約法は、国や地方公共団体等の公的機関が、製品やサービスを調達する際に、
価格に加えて、“環境性能”を含めて評価し、契約することを定めた法律で、平成19年11月に
施行されました。

この法律の対象となるのは、国(各府省庁、国会、各裁判所等)、独立行政法人、特殊法人、
国立大学法人、地方公共団体、地方独立行政法人などです。
※地方公共団体は努力義務

環境配慮契約法に基づいて作成される基本方針には、
対象となる契約、また契約先に求める具体的な環境配慮の内容や
手続が規定されており、
2013年2月5日に閣議決定された改定基本方針で、
「産業廃棄物の処理に係る契約」が、新たに追加されました。

産業廃棄物を巡る問題として、
産業廃棄物の不法投棄や不適正処理は、依然として大きな課題であり、
さらなる産業廃棄物の適正処理の推進が必要。
また、廃棄物分野から排出される温室効果ガス排出量は、我が国全体の排出量の
3%弱を占めているため、温室効果ガス等の排出削減も重要な課題。
さらに、再生利用率のより一層の向上も必要である。
これらを受けて、「産業廃棄物の処理に係る契約」が追加されました。

<対象契約>
①電気の供給を受ける契約
②自動車の購入及び賃貸借に係る契約
③船舶の調達に係る契約
④省エネルギー改修事業に係る契約(ESCO)
⑤庁舎等の建築物に関する契約
⑥産業廃棄物の処理に係る契約 <2013年2月追加>

では、どのような契約用件になっているのか、見てみましょう。
<産業廃棄物の処理に係る契約>
産業廃棄物の処理に係る契約に関する基本的事項は以下のとおりとする。
●産業廃棄物の処理に係る契約のうち、入札に付する契約については、入札に参加する者に
 必要な資格として、温室効果ガス等の排出削減、適正な産業廃棄物処理の実施に関する能力や
 実績等を定めた上で、裾切り方式によるものとする。
●裾切り方式による具体的な入札条件については、処理する産業廃棄物の特性を踏まえ、
 調達者において設定するものとする。

具体的には、下記の評価内容が例示されています。
<基本項目>
①環境配慮への取組状況(環境報告書の作成、温室効果ガス等の排出削減計画の策定など)
②優良基準への適合状況(遵法性、透明性、ISO14001等の認証取得、
 電子マニフェストへの加入有無、財務体制の健全性)

<収集運搬業者>
①環境に配慮した運転(エネルギー使用量の把握、エコドライブ、車両点検・整備の実施状況等)
②低燃費・低排出ガス車の導入(導入割合により評価)

<中間処理業者>
①低公害型建設機械の導入(排出ガス対策型、低騒音・低振動対策型建機の導入割合)
②熱回収の実施
③産業廃棄物の種類に応じた再生利用方法や再生利用率等

<最終処分業者>
①低公害型建設機械の導入(排出ガス対策型、低騒音・低振動対策型建機の導入割合)

これを機に、優良処理業者が、適正に評価され、廃棄物の適正処理が進んでいくといいですね。 (以上)

廃棄物処理法Q&A 「梱包材の持ち帰り依頼は適法?」

本日は、研修機関である(株)テクノファで、平田耕一氏が担当している
「廃棄物処理法コース」でいただいた、廃棄物処理法に関する質問回答
を掲載します。

同様のことで悩まれている組織の方には必見です。

(注意)
廃棄物処理法の運用は、少しの状況によって判断が変わる可能性があります。
(廃棄物処理法違反の可能性も)
類似の事案でも、安易に判断せず、行為前には管轄する自治体の
確認をとってから行ってください。

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◆◇ 梱包材の持ち帰り依頼 ◇◆
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Q:製品を購入した場合、その ”梱包材” の処分は誰が行うものですか?
搬入業者に持ち帰を依頼しても大丈夫ですか?

A:イメージ的には、「商品は買ったけれども梱包材は買っていない…なので持ち帰って!」
となりますが…
厳密に言えば、梱包材はそれが通い函で無い場合においては、商品の一部です。

梱包材とは・・・
購入した商品が輸送中に破損毀損しないように
梱包材をつけて保護するという機能を同時購入したもの。

ということは、商品の購入者に廃棄処理の責務があります。

一時期、建築建設業界においてゼロエミ推進の名のもと、
梱包材の持ち帰りを強要が横行して監督官庁の強い指導が入ったことがありました。
要注意です…
ただし、その商品に据え付け設置の作業が伴う場合においては、
商品の搬入のみの場合よりも、据え付け工事時の養生という機能が付加されますので、
据え付けという事業活動に伴って生じた廃棄物の色合いが強まり、
持ち帰りも可能となります。

家電量販店の大型家電据え付けサービスなどの場合は、
この解釈で持ち帰りが合法のように行なわれています。
その事例については“即日持ち帰り”=搬入場所に梱包状態のまま保管しない!…
のみが適用の様子です。

小職も『家電の据え付けがOKならば…建築現場の設置もその延長線上にあるのでは?!』
と環境省に直談判しました。
小職のスタンスは適正処理と的確再生が逆鱗に触れないことがボーダーラインです。
なので納入業者に持ち帰りを強要したような状態は思わしくありませんが、
あとは商習慣で適正にです。

牽強付会な理論武装では無く、通い函などの企画化で乗り越えたい案件です。
当該案件はコンサルタント業務の範疇にあたるものです。
必要がありましたら、ぜひ、(株)テクノファまでご連絡ください。

<コンサルティングのご要望はこちらから>
株式会社テクノファ
研修事業部 石井(いしい)
TEL:044-246-0910
kankyo3@technofer.co.jp

廃棄物処理法Q&A 「~下取り行為~」

本日は、研修機関である(株)テクノファで、平田耕一氏が担当している
「廃棄物処理法コース」でいただいた、廃棄物処理法に関する質問回答
を掲載します。

同様のことで悩まれている組織の方には必見です。

(注意)
廃棄物処理法の運用は、少しの状況によって判断が変わる可能性があります。(廃棄物処理法違反の可能性も)
類似の事案でも、安易に判断せず、行為前には管轄する自治体の確認をとってから行ってください。

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◆◇ 下取り行為 ◇◆
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Q:使用済製品を数百個入れ替えます。
メーカーに旧品を引き取ってもらうのは廃棄物処理法違法になりますか。

A:法律には文章化されていませんが、「商習慣としての下取り行為」を摘要すれば
違法ではありません。

既存(つまり使用済みになる)商品と、新規購入の商品が同一メーカーの場合は、
広域再生利用指定(平成16年以前)若しくは広域認定(平成16年以降)によって
製造メーカーがサービサイジングをすることも可能です。

ただ本件については「下取り行為」が適当かと思います。
下取り行為においては、下取り品と差し替えで販売する品物のメーカーが
同一であることが絶対条件ではありませんが、同一であれば尚更よいかと。

ただし、新品を購入する代わりに、廃品の引き取りを強要した「廃棄物の押しつけ」
となると別の問題が発生することになりますので留意ください。

下取り行為は厚生省時代の照会通知によって一定の理解を得ています。
とは言え、一時期はやったデパートの不要紳士服下取りで
食品売り場でも使える金券引き換えなどは、違法脱法性が高い
との指摘もあり(小職も同感です)、下取りに関する当該案件は、
コンサルタント業務の範疇にあたるものです。

(通知)産業廃棄物処理業及び特別管理産業廃棄物処理業
並びに産業廃棄物処理施設の許可事務の取扱いについて
http://www.env.go.jp/hourei/add/k007.pdf

平田耕一寄稿
「コンビニ飲料のエコ選択 マイボトル派の鬱優…ペットボトル飲料の買い足し環境配慮行動」

本日は、研修機関である(株)テクノファで、廃棄物処理関連コース、
環境プランナー関連コースを担当していただいている、
弊社名物講師の「平田耕一」氏寄稿の記事をご紹介します。

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◆◇ ニューストピック◇◆
  コンビニ大手のセブンイレブンが全国15,000店舗にドリッップ珈琲マシンを導入。
  名付けて『セブンカフェ』 目標は今夏まで!
  コンビニの業際拡大加速!…危うしか?珈琲チェーン業界…

1月末にホールディングス会社が、コンビニのカフェ化を発表。
既存設置店のエスプレッソ式2,000店、ドリップ式1,400店を再構築のうえ全店導入をする。
ゲリラ戦ではなく全国展開でカフェ化のイメージ浸透をはかるとの事。

報道資料によると一店舗あたり60杯売り上げて女性客を中心に、
サンドイッチや菓子パンの相乗効果の販売増を目指す…とか。

まさにコンビニエンスなコンビニ業界の業際攻めがはじまったといえよう。

今回のメルマガは、環境専門誌への『マイボトル派が買い足し補充する際の環境配慮行動』を
書き下ろしたコラムを、あえて再掲する。
最後の段落あたりで、“MYボトル派へのサービサイジング”を提唱しているので、
コンビニに業際攻めとあわせてご堪能ください。

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◆◇ コンビニ飲料のエコ選択
マイボトル派の鬱優…ペットボトル飲料の買い足し環境配慮行動 ◇◆

  平田 耕一
(環境専門誌ネイチャーインターフェイス43号への執筆コラムをメルマガに再掲配信)
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素朴な疑問 
MYボトルをどう使うとエコか?
MY箸派の発展的悩み!?

先日、MY箸は当然。MYカトラリー(スプーン・フォークとかナイフ)MYボトルをも持ち歩く、
エコな若者集団とパネルディスカッションする機会があり、こんな質問を受けました。

…「MY箸、MYカトラリーの使い方は迷いが無いんです。割り箸を使わなければ資源の消費抑制になるし、最近は外食産業でも洗い箸のところも増えて いるので、箸をみんなで共有するぐらいならば、MY箸持参。その勢いでスプーンやフォークもとの流れなんです。でもMYボトルになにをいれるのかでもめて います。勿論、一番いいのは自宅の浄水器を通した水道水そのものや、水だし麦茶だとは思うんですが、なかなか手間がかかるし、MYボトルを飲み干した後の 補充となると…外出先で購入するペットボトル飲料を詰め替えるのはどうなんだろうとの疑問です。それこそ350mlのペットボトルをMYボトルに詰め替え るのはゴミ減らないし。かえって環境に良くないんではないかとの疑問で。」

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わたしのMYボトル運用術
エコな活動って悩みだすと本当に隘路にはまってしまいます。
私もMYボトル持参派です。
いまのMYボトルは持ち運びが楽な300mlサイズです。
使い方は決まっていて、浄水器の水を入れて外出。
補充は道すがら500mlのペットボトル飲料を購入して、MYボトル容量いっぱいの300mlを
詰め替えて、入りきらない200mlはその場で飲み干して、ペットボトルを空けて、ラベルとキャップと本体をコンビニ店頭のリサイクルボックスに分け入れて終わりのルーチンワークです。

私の結論からいえば、同容量のペットボトルからMYボトルに詰め替えたってエコな活動です。勿論、もっと工夫はありますが。
仕事柄、ペットボトルリサイクル施設に伺うことがありますが、
リサイクル現場での一番の課題は、はがされていないラベルでも、
外されていないキャップでもなく、問題は飲み残しの飲料や中に入っている虫や砂、そしてマナーが悪いですが煙草の吸殻なんかです。
いまプラスチックの分別機械は精緻なセンサー技術で制御されていますから、
ラベルが残っていようがキャップがいっしょくたでもきれいに砕いて分別できます。
ただ飲み残しや樹脂以外の異物は曲者ですし、
洗浄工程水の汚れの原因にもなりますので厄介です。
その意味からすると同容量のペットボトルからMYボトルに詰め替えても、
保冷機能で最後まで楽しみながら飲みきれば、廃液処理がなくなる意義はありますし、
私のように詰め替えをコンビニ店頭で行えば、ペットボトルリサイクルボックスに
確実に分別投入でき、リサイクルルートに載せ易い利点も生まれます。

なにより、人間は100mlの水分を吸収するのに15分かかるそうですので、
水分をこまめにとることが大事。
暑いからといって冷たいペットボトルの一気飲みは避けて、
MYボトルで ”ちびちび” のほうが体にもよさそうです。

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市販ペットボトル飲料の環境評価‐松竹梅
では、MYボトルに詰め替えをどうしたらよりエコな活動になるのかの観点・視点で、
こんな実験をしてみました。
同一ブランドで販売されている容量の違うペットボトルを購入し、
勿論飲み干してからリサイクルルートに載るであろうマテリアル(プラスチック材料)の重さを
量ってみました。

取り揃えられた容量の異なるペットボトルは、
①350ml、②500ml、③1リットル、④2リットルで、
2リットルについては注ぎ易いように取っ手のついたものとそうでないものが準備できました。

結果は、
①350mlの空容器はラベルとキャップとボトル本体の合計で31g②500mlは同34g
③1リットルは同51g
④2リットル通常品は同68g
⑤2リットル取っ手つきは同113g(すべて当社測定値)でした。

これらを500ml当たりの樹脂使用量に換算すると(いってみれば原単位で考えるわけです)

①350mlタイプは44.3グラム/500mlあたり
②500mlタイプは34.0グラム/500mlあたり
③1リットルタイプは25.5グラム/500mlあたり
④2リットル通常品タイプは17.0グラム/500mlあたり
⑤2リットル取っ手つきタイプは28.75グラム/500mlあたりの
換算となったわけです。

この結果をみるとペットボトルからMYボトル入れ替え行為の
エコな活動の優先順位というか松竹梅のランクづけができます。
注ぎ易い取っ手付きは(まぁ)避ける…資源投入削減のためにはそれぐらいの不便は我慢する。
でも四人で500mlを一緒に四本買うぐらいならば、
好みの銘柄は我慢して、みんなで2リットル一本を買って分ける。こんな工夫となりますか!?

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MYボトル派への新しいサービサイジング
環境に対しての行動は一定の我慢をしいるものですが、それもほどほどにしないと大勢が
賛同してきません。
その意味でMYボトルにペットボトル飲料を詰め替えることを単に意味がないと
ステロタイプ的に判断せずに、ちょっと全体最適で考えてみるにはよい題材といえるでしょう。

みんながこんな行動をしていれば、ペットボトル飲料メーカーや容器メーカーも同じ容量でも
樹脂量を少なくした商品設計にいまよりもっと力をいれるかもしれません。

またこんなビジネスも生まれるかもしれません。
それは≪エコなジューススタンド≫です。

みんながMYボトルの使い方が堂に入ってくれば、
コーヒーショップやファミレスのドリンクコーナーで、MYボトル派への
≪量り売りビジネス≫なんてものが流行るかもしれません。
外資系カフェがやっている店舗オリジナルなリユース容器へのサービスを一般のMYボトルへも
解放することもすぐにでもできそうです。
コンビニのレジ横に、ファミレスのドリンクバーのようなジュースサーバーがあるなんて…
つい立ち寄りたくなりませんか?500ml迄は一杯60円ぐらいで。

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もっと賢い消費者へ
そして新しい社会への役割分担
環境に対する負荷の少ない社会、よい循環が持続的に可能な社会は、
企業が、ましてや政府がつくってくれるものではなく、企業と消費者が力をあわせて工夫をして、
それを行政が後押しするながれが必要と考えます。

≪エコな社会の仕組みをつくっていく≫
そんな活動は、≪やらされている感のある分別やリサイクル≫とは全く違った
≪やった感≫と≪やり甲斐≫のあるものでしょう。
環境プランナーはそんな活動の旗振り役に打って付けですから。

以上(平田 耕一)

一定濃度以上の1,4-ジオキサンを含む廃棄物が、特別管理産業廃棄物に追加されました

みなさま、こんにちは。

廃棄物処理法施行令、施行規則が改正され、特定の施設から排出される一定濃度以上の1,4-ジオキサンを含む、ばいじん、廃油(廃溶剤)、汚泥、廃酸又は廃アルカリが、特別管理産業廃棄物に新たに追加されましたので、お知らせいたします。

●廃棄物処理法施行令(公布:2013年1月23日、施行:2013年6月1日)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16208

●廃棄物処理法施行規則(公布:2013年2月21日、施行:2013年6月1日)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16351

研修動画アップ 「廃棄物処理法【ベーシック】コース」/平田耕一

<動画はこちらです>
http://www.technofer.co.jp/training/iso14000/te77.html

みなさま、こんにちは。

弊社では、2012年度より、
廃棄物処理、リサイクル業界における専門家である
「平田耕一」氏とコラボして、
①廃棄物処理法【ベーシック】コース
②廃棄物処理法【アドバンス】コース
を立ち上げました。

おかげさまで、大変人気のあるコースとなり、
受講いただいた皆様には、大変満足いただいております。

その要因は、
①通常の法律解説コースと違い、
法の制定背景、精神などをしっかりと説明した上での法規制の解説、

②順法ではなく、遵法の精神を大切にした解説
にあると思います。

また、講師は、研修方法にも注意を配っています。
知識が深く、興味深い話のできる講師であっても、
一方的に、講師が話をしているだけでは、
参加者様の集中力は低下していき、次第に頭に入っていかなくなるでしょう。

どうしたら参加している方の興味を持続させられるか、
そうしたところにも、気を遣いながら、研修をしている講師です。

研修の動画をアップしましたので、研修の受講を検討されている方は、
参考になさってください。

<下記ページの「中央付近」に動画再生ボタンがあります。>
http://www.technofer.co.jp/training/iso14000/te77.html

(株)テクノファ 研修事業部

平田耕一寄稿 「森林が泣いている!割り箸よ踏ん張れ。~適正利用による好循環を考えるキッカケとしての使い切りビジネス~ 」

こんにちは。

今日は、研修機関である(株)テクノファで、廃棄物処理関連コース、
環境プランナー関連コースを担当していただいている、
弊社名物講師の「平田耕一」氏寄稿の記事をご紹介します。

この記事は、環境プランナーの方に向けて、
メールマガジンで配信されたものの一部です。

身近な問題を取り上げて、環境問題を考える内容になっています。
これからの地球環境を考えるための、ひとつヒントとして、必見です。

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        森林が泣いている!割り箸よ踏ん張れ。
~適正利用による好循環を考えるキッカケとしての使い切りビジネス~
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●箸袋からのメッセージ

先日、講演が近くであったので何年振りかに老舗の料理屋を訪れた。
その時、でてきた箸袋に、

『世界遺産 吉野熊野古道の箸 世界遺産吉野熊野山林の杉の端材・間伐材を
有効利用して作られたこのお箸は安全安心な日本製です。
天然の素材は健康にも良く、森林資源の再生と育成に役立つ自然環境に優しい製品です。
ご使用後は箸袋に納めてお持ち帰りいただき、水洗いしていただきましたら
ご家庭でもご使用いただけます。お箸は大切にお使い頂ければ幸いです。』

との記述がある…。

小職もご多分にもれずMY 箸派なので、普段であればでてきたお手元は、
見もしないで即お返ししているのだが、
その日はたまたまMY 箸を忘れ(自責というほどではなくても)
少し後悔しながら箸袋を受け取って、

『贅沢に吉野杉だなぁ…。2%の確率でであえたんだ。』
なんて思いながら、裏返した箸袋からのメッセージである。

『竹箸(中国製)を金魚バチに入れておいたら翌週金魚が浮いていた…。』
『割り箸三膳でコピー用紙 6 枚の資源を無駄使い…。』
『97%は輸入で、日本の使い捨て文化が彼の地の森林破壊を加速している…。』

確かに割り箸のイメージは相当悪い。
エコなメンタリティのもと虐げられているともいえるし、
環境派を自称するならば、MY 箸は当然必須アイテムとの視線もおおくある。

『MY 箸ももっていないのに環境プランナー!?なの?』
と言われました…。とプランナーメンバーに頭をかかれたこともある。

ここはひとつ、情報を再整理しようということで、
割り箸組合(奈良県吉野郡下市町)の熊谷禎弥さんを訪ねてみた。

●発祥の地―最後の生産地―からのメッセージ

『「存亡の危機です…。中国勢の廉価な品物との競争は、
もう価格あわせの域を超えているので、ある意味なんのことはないのですが…。
ホテルや飲食店が塗り箸を採用し始め、300 年の割り箸文化が絶滅危惧種なんです…。』

と熊弥商店社長は待ってましたとばかりだ。

情報を整理すると…
①日本国内消費は年間250億膳
②輸入箸は98%で、そのうち99%は中国
③高度成長期に研修生を受け入れ技術・技能ともに空洞化
④国内産地と呼べる規模を残しているのは吉野杉のみ。岡山や広島の松、
 北海道の白樺、アスペン、エゾマツ、トドマツは価格攻勢に負けて産地機能が壊滅。

どうやら割り箸セグメント内での市場争奪戦は、
吉野杉が高級ブランド確立で 2%維持しているものの、
マーケット―和食器カトラリー分類(要するに箸型食器)
―では、塗り箸への転換で流通そのものが変わっていくこと、
箸の文化が変形していくことに
『割り箸サンビャク年文化』の存亡に危機を感じられているようだ。

一息ついて同氏は続ける
『割り箸は森林のサイクルの一環として重要な役目があります…。
吉野杉の原木を建築製材した後に残る外側の半端な未利用材(背板)を活用して…
箸をつくる → 箸を買う → 森を育てる → また箸を作る…
で森林の適正利用を循環させるイメージです。
ただ最近は、この循環イメージすら住宅産業不況と国産木材離れで破綻しかけておりまして…。』

と。使わない森林保護は過保護であって育成にはならない(アンダーユース問題)
の根本も改善できずにいるのに、昨今の住宅産業の国産材シェア激減と少子高齢化と
金融クライシス後遺症としての住宅不況が、追い打ちをかけている…。

興味深い話は続く…

『原木商売をやっている連中と話をしていたら、建築資材として売れないのであれば、
今迄の端材背板利用のみに留まらず、もういっそのこと丸ごと一本割り箸にすれば、
うちらだけは活性化するというんです。
そんなことになったら未利用材活用の勲章まで返上してしまうことになるし…。』

森林の恵みで回っていた産業サイクルまで変形してきていることが垣間みてとれる会話だ。

●栄枯盛衰―痛みのある構造改革―

時代の要請―おおくは消費者のニーズ―で産業が廃れていくことは
資本主義社会のおおきなサイクルであるのだろう。
それにしても国産割り箸はまさに≪割りを食っている≫…と思う。
割り箸国産比率 2%は、国際協力≒競争時代においては容認すべき
数字なのかもしれない。
でも、その先の産業≒文化絶滅は回避したい思いに駆られる。

森林の適正利用サイクルまで波及してしまうとなれば二酸化炭素吸収源の
議論にも思いを馳せなければ環境プランナーの名がすたる…。

産業構造の転換は―痛みのある―構造改革を伴うものであるので、
産業の好循環を加速させ資源と副産物≒廃棄物のバランスをとりながら、
産業構造を転換し―辛い努力の上に明るい未来がある状態で―
なければ持続可能社会は実現しない。

≪使い捨て≫ではなく≪使い切り≫を文化に吉野杉の業団体が、
割り箸を利用している(肯定しているので購入している)消費者に
アンケート調査をおこなったところ、
≪割り箸の魅力はナニ?≫の質問への記述式回答は
・「生産者の顔がみえているので安全で安心」
・「香りが落ちつき食欲がわく」、
・「塗り箸より軽く、手になじみ小さなものでもつかみ易い」
だったそうだ。

ほとんどの購入者が、割り箸を家庭で、またはMY箸として3回以上再使用し、
≪使い捨て≫ならず≪複数回使い切り≫をおこなっているという調査結果もあるそうだ。
disposableではなく、複数回リユースの使い切り。
このあたりがキーワードになるのか。
環境問題の解決はトレードオフの視点が必要だ。
一挙に解決は難しいだろう…小職まずは、飲食店でお手元を手に取ってから
杉箸は辞退せずに利用し持ち帰りを励行しよう。

でも杉箸が供される高級店は縁遠いので MY箸持参は続ける必要がありそうだ。

平田耕一 (おわり)

廃棄物処理法Q&A

皆様こんにちは。
2012年10月12日に、(株)テクノファで開催した、「廃棄物処理法【アドバンス】コース」において、ご参加の皆様から頂戴した、廃棄物処理法に対する質問への、平田耕一講師の回答を公開いたします。

コースでは、たくさんの質問を頂戴し、皆様が、廃棄物処理法の解釈、運用でお困りになっていることが、伝わってきました。

法律の解釈・運用でお困りの皆様の参考になれば幸いです。

廃棄物処理法Q&A

平田耕一寄稿 「産業廃棄物の排出事業者であっても廃棄物の保管義務はありますよ。・・・
知らない間の“保管基準”違反に注意!!!」

みなさま、こんにちは。(株)テクノファ事務局です。

テクノファでは、2012年度より、
廃棄物処理法の新規コースとして「ベーシックコース」と「アドバンスコース」の
2本を立ち上げました。
(このページの右上からコースのご紹介ページにアクセスできます。)

2012年11月20日に、
ベーシックコースの第2回目を開催しまして、
たくさんの方にご参加いただき、多くのご質問をいただきました。

その中で、他の皆様にも参考になるとてもよいご質問を
いただきましたので、このページでご紹介させていただきます。
ぜひ、参考になさってください。

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◆◇ 産業廃棄物の排出事業者であっても廃棄物の保管義務はありますよ
                ・・・知らない間の“保管基準”違反に注意!!! ◇◆
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みなさん。環境プランナーERO平田耕一です。
先日、このホームページの管理者であるISO関連研修機関テクノファにて
「廃棄物処理法ベーシックコース足掛け7時間」の第二クールを完了しました…
おかげさまで満員御礼。

長時間の研修でしたが、アンケートの中には、
「あっと言う間の7時間でした。」というご意見もありました。
が、物理的にはちゃんと7時間なので肉体的にはお疲れだったでしょう。
ただ精神的にはヒントの多いセミナーであった(筈?)なので、
心身で考えれば“救われた”部分も多くあり、結果的に“とても短く感じた”ということかと思います。

講義中は法律の逐条解説や背景解説に留まらずに、
多数の事例紹介と質疑応答を行いました。

聴講者のみなさんとのやり取りのなかで、
“何回読んでも難解な!”(講義中のオヤジギャグです)廃棄物処理法の理解要求への高さと、
実務運用上の法令遵守の手探り感と闇の深さへの不安感を改めて感じました。

で、
今回のコラムは受講者向け専用質問票による事後質問からのネタです。
セミナーを受講していない方には、つぎの前提情報をお知らせしますので、
理解を深めたうえで質問への回答コラムをご覧ください。

《 前提情報 》
廃棄物の処理には三つの基準があります。
「保管基準」、「運搬基準」、「処分基準」

処理業者に委託せずにすべて“自ら”(自分で・自社で)おこなう場合は勿論ですが、
いまのほとんどの企業が行なっている収集運搬業者への運搬委託、
中間処理と最終処分業者への処分委託の際にも、
収集運搬業者が取りに来るまでの、排出事業者敷地内にての“保管”
については「保管基準」が適用されます。

それは、「廃棄物の飛散防止措置と管理を示す表示の掲示を守らないとイケナイぞ!」
と言うことです。
なので囲いは“仕切り線”でもよいですが表示は“例の看板”が必須です…となります。
(廃棄物処理法ベーシックコース講義テキスト61ページ上スライド“事業者の処理”を参照)

《 問い 》
ご質問者様業種 : 合金鋳物製造業
廃棄物を委託処理している排出事業者においても、
収集運搬業者が引き取りにくるまでのあいだは、
保管基準が適用されるから表示をして、きちんと管理するようにとお話しいただき、
改善をしました。そこで、疑問が生じたので質問です。

~「廃棄物が発生する作業ライン(現場)に、一時的な廃棄物の置き場があります。
ここにも保管場所の看板は設置しなければならないのでしょうか?」~
宜しくお願いします。

《 回答 》
排出事業者にての保管基準への抵触違反回避の行動、
さっそく取りかかって頂きありがとうございます。
いままでぞんざいな取り扱いであった保管場所が適法になった
-廃棄物の置き場にキチンと表示がなされた-ことはとても評価できます。

法令順守は勿論のこと、従事する作業者の方に廃棄物や切り落とし屑への
“モッタイナイ”意識が芽生え、
その排出を可能な限り減らしていこうという工夫が始まっていくと
想像できますので頼もしい限りです。
また、よいポイントの質問を頂きありがとうございました。

作業ライン上にて作業中に切り落とし屑などが、
時間を追う毎に排出されるわけです。時系列を考えてみましょう。

まず作業者は、作業に伴って発生する廃棄物をライン際(ぎわ)の容器などに
逐次取り分けていく工程Aにての保管を「保管A」

そして、一定量が溜まった後に、産業廃棄物の収集運搬業者へ引き渡しのために
取りまとめ保管場所に移動する保管の「保管B」が想定できます。

どちらも廃棄物の保管場所です。

なので、排出事業者が、
“必要な措置を講ずるように務めなければいけない”
“一連の処理の工程における処理” にあたります。
(廃棄物処理法ベーシックコーステキストP.63上スライド「事業者の処理」を参照)

両方、表示が必要との向きもあるでしょうが、
リーガルマインドで考えてみましょう。
(廃棄物処理法ベーシックコーステキストP4~6 「基礎的遵法思考」を参照)

「保管A」は作業に伴う時分毎に積み上げられる“仮保管”といえますし、
「保管B」は、保管Aから移動頻度毎に積み上げられる“本格保管”といえます。

作業工程上排出される廃棄物の有害性が高いものである場合は、
廃棄物処理法の逆鱗(げきりん-サカサウロコ)に触れる可能性がありますし、
その“仮”の状態が、何日もの間-永続的-に行なわれる場合には、
“仮に”とは言えず、“本格的な”保管となります。
なので要検討ではあります。
(廃棄物処理法ベーシックコーステキストP.13ページ上スライド“法制の逆鱗とは”を参照)

ただ、ほとんどの場合は“仮保管A”は、
その一日の作業終了後に、“本格保管B”へ移動されるのですから、
その移動の管理がきちんとされているのであれば、
保管Aの表示は省略することができるでしょう。

またこんな視点でみることもできます。
保管場所の表示の意味は、その保管場所に人員が配置されていなく、
通りかかった人がナニを置いているのかすぐに解ること。

委託を受けた収集運搬業者が、その場所の保管物がナニか? 例えば製品であるのか、
収集運搬するべき委託物なのか瞬時にわかることが目的です。
その意味では、事情を知っている作業者が近くに居る作業場の際の仮保管Aにては、
表示がなくとも問題は起きにくいですから不要です。

排出事業者が排出する(つまり収集運搬業者に引き渡す時点)までは、
廃棄物ではないとか、排出事業者は産廃マニフェストの起票を立ち会っておこなうのであるから、
保管Bについても廃棄物保管表示は不要とのロジックも見受けられますが、

リーガルマインドで考えれば、
“そこまで牽強付会にして保管表示しない合理的理由はない”と思います。
(廃棄物処理法ベーシックコーステキストP16下スライド「処理と処分の定義」を参照)

産業廃棄物の“一連の処理の工程における処理”のはじまりは、
産業廃棄物管理票を起票した時点ではなく、
起票の準備段階となる-ライン際にて切り落とし屑を取り分け「保管A」
→その廃棄物を取りまとめて→分別排出を始めた時点-「保管B」からと考えるべきでしょう。

行政や同業者など利害関係者の方から、
“それはそうだなぁ”という同意を得られるリーガル・マインドで、
的確で経済合理性を確保した運用(なんでもかんでもがんじがらめではない-の意味で)
を根付かせることは、結果的に
企業の事業活動全般を環境配慮型に推し進めることになるでしょう。

一緒に頑張りましょう。

以上(平田耕一)

平田耕一寄稿 「素朴な疑問!?
なぜ自動車リサイクルは前払いで、家電リサイクルは後払いなのか? 」

(株)テクノファで、廃棄物処理関連コース、環境プランナー関連コースを担当していただいている、
弊社名物講師の「平田耕一」氏寄稿の記事をご紹介します。
この記事は、環境プランナーの方に向けてメールマガジンで配信されたものの一部です。

今回はリサイクル料金の「前払い制」と「後払い制」についてです。
なぜ、自動車は前払いで、家電は後払いなのだろうと、
常々疑問に感じていたのですが、その理由がよくわかりましたし、とても深いお話です。

「前払い」と「後払い」だけで、
これだけ語れる平田先生の知識量に感動しました。(事務局)

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◆◇ 素朴な疑問!?
   なぜ自動車リサイクルは前払いで、家電リサイクルは後払いなのか? ◇◆
                   テクノファ講師/環境プランナーERO 平田耕一
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読者のみなさん 環境プランナーERO環境問題コラムニストの平田耕一です。
今回は「リサイクル法今昔」の話しです。

現在もっとも「新しいリサイクル法」-いわゆるレアメタルやレアアースなど
資源をきちんと回収し、資源枯渇や中国主体の資源高騰を回避するための法律、
「小型家電リサイクル法」が施行に向けて自治体に降りてきました。

この新しいルールは、経済性の見地や品目の確定手法などについて、
これまでのリサイクル法とは少しおもむきを進化させた部分もあり、
自治体の制度への落とし込みの仕方が注目です。
ぜひともうまく回る制度に作り込んでから世にでてきてほしいものです。

この「新しいリサイクル法」の話題はまたにして、
今日は10年も前からある身近な「古いリサイクル法」
-自動車リサイクル法と家電リサイクル法の考え方について、
そのチャレンジ精神といまだ成し得ていない到達点について解説しましょう。

小職は「家電リサイクル法(以下は家電R法と略す)」は外野から、
「自動車リサイクル法(自動車R法と略す)」は内野から、
産声をあげるまでのお手伝いをしました。

この二つのリサイクル法の違いってなんでしょうか?

対象が「自動車」と「家電」で違うじゃないか!?・・・確かにそうですが、
観点は、「リサイクル料金の支払い時期と金額の妥当性」についてです。

まず「支払いの時期」の視点でみると
「自動車R法」は前(先)払いで、
「家電R法」は後払いです。

全国各地で「廃棄物処理法の解説や循環型社会への取り組み」などの講演をしていると、
懇親会などで異口同音に質問されます。
それも講演テーマの「廃棄物処理法そのもの」ではなく、
消費者の素朴な疑問として、

「リサイクル法は何故??先払いの自動車と、
後払いの家電など混在した運用になっているのですか?
どちらかに統一する方が解り易いのでは?!」というものです。

その通り-統一したほうが解り易いし、
消費者からみると捨てるときにどっちだっけなぁと考えずに済むし、
何よりも癖がついて苦にならない。

でも、きちんとした意味と狙いがあって、
自動車は「前(先)払い」、家電は「後払い」になっています。

 「廃自動車」は河原や河川敷に不法投棄されると行政代執行で処理するにも
お金が掛かりますから、確実に購入者に負担させる意味で、
自動車購入時にリサイクル料金を全額負担しています。
その料金は車両価格の1%程度ですから気にならない。
よく見ると新車購入時には支払い明細に載っていますし、
この法律の施行前に購入された自動車は、次の車検時にリサイクル料金を
「前(先)というよりも中?払い」しています(これも気づかない人が多かった)。
だから、いま走っている対象車種は全部、リサイクル料金の支払い済み車両です。

とても大きな金額が、その自動車が廃車される数年から十数年後にむけて、
供託金のようなカタチで預けられています。
おおきな資金を準備できたのでメリットも生まれました。
それは立案当時、全国をできるだけ統一したリサイクル料金とするために、
離れ島などリサイクル拠点工場への回収運賃が大きくなる地域からの運送費用などについて、
どうやって補填するかが議論になりました。

離れ島の消費者のリサイクル料金が数倍高いなんてことでは困りますから。
いまは、預けた巨額の資金を財テク運用して、その差額費用に充てています。

次の視点は、「リサイクル料金の妥当性」です。
この点では自動車のリサイクル技術は歴史もあり、相当進んでいて
「だいたいこの程度の金額ならばイケル」とわかっているので、
新車購入時に取り決めた金額と10数年後に廃車された時に、
実際にかかるリサイクル費用はそれ程に差がないと踏んだわけです。

それに対して「廃家電」は随分様子が異なります。
なので、「家電R法」では、新品や中古品の購入者ではなく、
捨てるときの所有者がその時点の取り決め料金を負担する「後払い」となりました。

あくまで比較ですが、「廃家電」は「廃自動車」よりも不法投棄された時の
行政代執行費用が低額で済みます。(とはいえ不法投棄はよくないですが)
また、リサイクル費用と本体購入価格の割合が、
自動車の1%程度よりも十倍ぐらい大きいので、
それを新品購入価格に上乗せすると品物が売り難くなる側面があります。

なによりも、家電は「進化」が早いので使われる部品も数年で様変わりするし、
国際的な化学物質や添加剤の規制も猫の目に変わります。
-たとえば鉛入りハンダは一時期普通に使われていたし、
いま都市鉱山ともてはやされているレアメタル・レアアースだって
昔は見向きもされずにそのまま捨てられていました。-

なので購入時に決めたリサイクル料金の目論見が、
たとえ自動車よりもずっと短い数年後の廃棄時であっても同額程度でとは限らない。
そんな事情もあって利点と欠点をバランスさせて後払いとしました。

だから当然のように「先(前)払いの自動車」の不法投棄は
“得”をしないので無くなりましたし、
「後払いの家電」のポイ捨て不法投棄や奇しげな無料回収業者への
不適切なナンチャッテ?!リサイクルは、
“損をしないと思って”後を絶ちません。

どうですか・・・みなさん。
小職は前出の質問にお答えするときは、
「自動車R法と家電R法は、後払いと先(前)払いのどちらが日本の国民性に合致して、
うまく回るのか“壮大な実験”をしているんです。だからそれぞれの長所と短所を行政も、
製造事業者も、消費者も理解し運用しなながら、よりよい仕組みに育て上げないと
いけないんですよ。」とお話ししています。

でもそう考えて見ると気づきますね・・・自動車会社がリサイクル料金で利益を上乗せしていたり、
家電メーカーが決定主体の家電リサイクル料金がずーっと同じ金額であったり・・・

思い出してください「家電R法」がそれを後払いにした理由のひとつは、
《技術革新によるリサイクル料金の変更》でした。

施行から10年を過ぎて、5年毎の見直しもこなし、
たぶん自動車に比べれば耐用年数が少ない家電のことですから、
3年で捨てられるものならば、三回スキーム(仕組み)が回っているはずですから
“もっとよい工夫が出てきてもよい頃” です。

新しい先進性のある「小型家電リサイクル法」が、
みなさんの生活に降りてくるこの機会を絶好のタイミングと捉えて、
老舗である「家電R法における家電リサイクル料金の妥当性」などを、
きちんと検証し必要な改革をし、
循環型社会に向けて “もう一歩先に” いく、
そんな自治体や製造事業者、
もしくは流通事業者が出てきてほしいモノだと節に祈ります。

新しい製品を世の中にだすことも大事な役目でしょうが、
関連する法律を “育てあげる” ことも関係者の大事な役割です。

やれることはたくさんある筈です。-一緒にがんばりましょう。

(文責 エコシス・コンサルティング株式会社 代表取締役環境プランナーERO平田耕一)