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新社会人のきみへ —– ISO攻略(レベル1) —–(その14)

目的という言葉についての理解を深めてもらいましたので、次のキーワードである目標に進みたいと思います。
全ての会社には事業年度(会計年度という言い方もします)というものがあります。基本は1年間で、その1年間でどのような成果を上げるかという目標を設定し、その目標達成向けて全社一丸となって日々の業務を遂行していく、というのが会社の在り方の基本です。

暦(カレンダー)は全世界共通で一年は1月1日に始まり、12月31日に終わります。ですが会社は設立年月日等の関係で、始まりと終わりが1月と12月というように決まっているものではありません。日本においてはかなりの数の会社が学校の区切りと同じように4月1日に始まり3月31日に終わります。この期間設定は国家予算における設定とも同じです。あなたの会社ではこの事業年度がいつからいつまでなのか、既に入社して仕事をされている方であれば認識していると思いますが、これから入社される方は確実に頭に入れるようにしてください。繰り返しますがこの事業年度に合わせて、会社内でも目標設定が行なわれ、管理されているのです。

そして目標に関して、確実に理解をして欲しいことは次の2点です。

① 会社の目的とつながっていること
② 大きな目標から小さな、具体的な目標までつながっていること

の2点です。

一点目は、目的はとても大きな概念であり、その達成のためには細分化、ブレークダウンが必要であることは多くの方がすぐに感じ取れていると思います。大きな目的達成のためには、いくつもの目標を達成することによってようやく近づいていきます。つまり各部門等で展開される目標が自社の目的につながっていなければ、無意味とまでは言いませんが、その意味、価値はやはり低いものに留まってしまいます。目標設定の際は常に自社の目的と合致しているかということを何よりも大事にする必要があります。

二点目は、目的を踏まえた目標は大抵の場合、各部門で設定します。ですが組織の規模にもよりますが(小規模企業は別ということです)部門の目標をさらに細分化して、課やグループ、更には個人の目標設定をしていくのが通例です。部の目標があって、それを踏まえて課の目標があり、更にその課の目標を踏まえて個人目標を設定する、という区分けをイメージできれば有難いです。だんだん一人ひとりの業務に落とし込まれる過程で、目標の内容も細かくそして具体的になっていきます。

例えば、営業第一部の年間売上目標が10億円と設定されたとします。第一営業部では製品AAと製品BBと製品CCを扱っていました。それぞれが第1課、第2課、第3課で対応することになっており、10億円という部の目標が、第1課で5億円、第2課で3億円、第3課で2億円というように細分化された目標設定になっていました。さらに第1課では課長を含め5人の課員で構成され、Aさんには2億円、Bさんには1.5億円、それ以外の二人は新人のため課長の支援を受けながら二人で1.5億円という目標設定がされていたと考えてください。部全体の目標は10億円ですが、例えばBさん個人で考えれば2億円の目標であり、Bさんにとっては、まず何よりも意識するのは自分の目標金額です。そして、無視するわけではありませんが、自分の取り扱う製品AAのことに日頃は集中し、他の課で扱う製品BBや製品CCへの関心を高く持つことはできない、というのは普通の社員として対応になるでしょう。
 この意識の持ち方がダメ、というつもりは全くありませんのでそこは誤解なきようにお願いします。目の前の自分の仕事に集中して取り組むことが基本です。その上で周りのことにも目配りができるようになることが課長を目指していく上での目標ということになります。

 もう一度繰り返しますが、

① 会社の目的とつながっていること
② 大きな目標から小さな、具体的な目標までつながっていること

を常に意識した仕事ができるようになれば、もう立派な社会人です。この意識を若いうちから身に付ける努力をしていけば、あなたは将来、会社にとって手放すことのできない貴重な人材になっていることでしょう。

(次号へつづく)