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新社会人のきみへ —– ISO攻略(レベル1) —–(その22)

 

4.2 仕組み化とは

組織は誰か一人だけいればよい、というものではないことは誰もが容易に理解できると思います。大きな規模の会社になればなるほど、大勢の方が力を合わせて仕事を成し遂げていく必要があります。社長一人しかいない会社であれば、その社長がある意味勝手気ままに仕事をやりたいようにやってもお客様が認めて頂けるのであればまだ組織としての存続は可能ですが、規模が大きくなって来れば、それでは会社が続きません。皆が力を合わせて連係プレーをしっかり行ってこそ、お客様に評価される仕事をすることができます。そのためにも自分たちで決めて、守っていく必要があることが組織運営そして業務の進め方です。それこそ、始業時刻と終業時刻を決め、それを皆が守ることが第一歩です。

そして例えば製造業であるものを作る生産量が1日10個であったとしましょう。お客様からの注文への対応のためには、注文量と可能な生産量がうまく釣り合いが取れていなければなりません。例えば今、在庫が全くないゼロの状態のとき、お客様からその製品への注文が100個入ったとします。1日10個作る能力を自社は持っているわけですから、他のお客さま方の注文が入らない、トラブルがない等の条件を仮定すれば、10日経てばお客様の要望される量の製品を作り上げることができるはずです。

ところが、その会社では仕組み化が不十分で、対応する社員の能力にすごく依存する状態であったとすると、1日の生産量が10個できる日もあれば7個しかできない日があるなど、ばらつきが出るリスクがとても高くなります。そうなると10日後に注文の製品を作り終えることができるかどうか確約できなくなってきます。このレベルの会社であれば、お客様から高い信頼感、安心感を獲得するのは無理であることはあなたも容易に想像がつくことでしょう。
つまり仕組み化は、いつ、だれが対応しても、期待する成果を上げることができる確立された手順ということになります。

この仕組み化が組織の中であちこちに埋め込まれ、そしてそれを社員の方々が活用できればその組織の業務効率は高いものになると共に、透明性も上がることになります。反対に仕組み化が浸透していなければ、特定の人に業務運営を依存することになり、その人が風邪をひいて急に休んだりするとその部分の業務がストップしてしまうということにつながります。これではお客様もその会社との取引をどんどん大きくのはためらってしまいますね。

逆に、新入社員であるあなたは、ある仕事に初めてついたときに、それまでにその部署で出来上がっていた仕事を進める仕組みを無視して、自分勝手な仕事の進め方をすれば、たとえ結果は大丈夫であっても上司からはお目玉を食らうことになってしまいます。結果が問題なかったのだから良いではないか、という意見もあるでしょうが、それはあくまでたまたまの結果なのです。過去の経験に基づいて、仕事の仕組み化がなされているのであれば、あとから来た方はその仕組み化された手順でその指示された仕事を行うことが先ずは礼儀です。もう少し強く言えば義務と言ってもよいでしょう。

標準化と仕組み化。とても似ている内容ですが、どちらもすべての会社にとって必要不可欠な概念です。ここで両者への理解を確実に深めておきましょう。

(次号へつづく)