ISO情報

ISO内部監査って何?どうやるの? (その3)

●ISO内部監査で答える側を務めることになりました(その2)

営業部の鈴木さんがISOの知識そして経験があまりにもないことに部長が半ば呆れ、特別講義をすることになり、その話が始まりました。でもなかなか話が進みません。

前回は、

「わが社がISO 14001の認証を取得している意味、何か思いつくことあるかい?」
「はい、環境にやさしい会社ということです」
「まあ、大きな言い方をすればそうだな、ではもう少し具体的に言うと・・・」
「えっ、もっと具体的にですか・・・」 
というところで、鈴木さんが答えに詰まってしまったところまででした。
今回はその続きで、部長の発言から始まります。

「ほう、もうここでお手上げに近いか。まあいいだろう。環境にやさしい会社ということは間違ってはいないが、もう少し踏み込んで言えば、わが社が事業推進していく上で、地球環境を健全な状態に守ること、そして将来につなげていく上で有用と思える具体的な目標を定めて、その目標達成のために全社一丸となって努力していくことを会社の仕組みに取り込んで日々の業務活動を行っている、ということなんだなあ。環境破壊につながるような有害物質を出さない、とか、当社では紙を大量に扱うわけで、その紙についても焼却廃棄にならないようにリサイクルを徹底していくなどのことで環境への配慮をした事業活動をしていく、ということだ。わかるか」
「なるほど、さすが部長。大変よく解りました」
「さすが、とはなんだ、上司に向かって。こんなレベルのことは管理職でなくてもわかっていないと新入社員と変わらなくなってしまうぞ」
「はい、すみません」

「話を戻すぞ。わが社では大量に紙を扱うわけで、そのリサイクルについては当然昔から強く意識していたんだ。君が生まれたくらいのころかな、日本でもエコブームというのがとても盛り上がって紙はそれまでは白い紙でなければ紙ではないというくらいの感覚でとらえる人がいたのに、白い紙は漂白をしているから環境に良くない、だから多少色がついてしまっていても再生紙を使わないとダメだ、という風潮が一気に広まって、値段が高くても再生紙を買ってくださるお客様が続出した、という過去の歴史があるんだ」
「その話は新入社員研修の時に聞きました」
「そうか、それを覚えているくらいなら、まあいいだろう」
「再生紙の話は一例だか、多くの企業が環境問題への対処、取り組みを始めていく上で、ちょうど発行されたISOの環境に関する規格、ISO 14001が注目を集めたわけだ。そしてそのISO 14001の認証を取得している企業はそのまま環境への積極的な取り組みをしている企業とみなされる機運がどんどん高まったこともあって、わが社もISO 14001の認証を取得するに至ったというのが過去の歴史ということになる」
「なるほど」
「そしてそれから早いもので10数年。今や君のように、入社した時からISOは会社の中に存在していた、という社員が増えてきたことによって、なんでISO 14001なのか、なんでISOの認証を取得し、維持しているのか、ということが分からなくなってしまっている若手社員が多いのかもしれないな。どうだ、同期のみんなとISOの話をしたことあるか」
「いや、ほとんど記憶にないです」
「ほとんど・・・・、ということは少し話したことあるってことか?」
「いやっ・・・、新入社員研修の時に教わって以降、同期の連中と話した記憶は・・・」
「なんだ、やっぱりなし、ということか」
「あっ、はい、そうです」
「まあ仕方ない、それが今のわが社の現状だろう。今度部長会議の時に話題に出しておこう。自慢できる話ではないが、今この段階でカバーしておけば何とかまだ予防的対処という位置づけで動けるだろう。さて、話を進めるぞ。内部監査の件だ」
「あっ、はい、お願いします」
ようやくこれで本題の話に入っていく私たちでした。 (次回に続く)