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オーダーメードの講師派遣型研修について(その3)

【前提条件その2:経験者の力量レベル】

2つ目のポイントは、経験者の力量がそれほど高くない、ということになります。内部監査自体はとても奥の深いものですから、1,2回経験したからといって、優れた内部監査の実績が挙げられるようになる人はそうそういません。何回経験を積めばよい、という基準ももちろんありませんが、少なくとも自他ともにベテラン内部監査員と認められるようになるには5、6回の経験値は持ってほしいところです。
内部監査員のスキルアップ研修という響きからは、ベテラン監査員のさらなる力量強化のための研修というイメージを持たれる方もいらっしゃるでしょう。弊社でももちろんそのような方々の研修を請け負う時もありますが、多くは内部監査員になり、1、2回の経験は積んだけれど、まだまだ内部監査をどのようにやっていけばよいか自信が持てない、という方々の教育を請け負う時の方が多いのが実態です。
ある程度の規模以上の企業になると、内部監査員教育を受け、とりあえず内部監査員になる資格は取ったけれど、業務多忙でなかなか内部監査に参加する時間が取れない、というケースが出てきます。大企業さんの事例では、研修受講後オブザーブを経てから内部監査員登録をしていく仕組みを持ち、そのオブザーブ参加はこの日にしなさい、という指示ではなく、自分の業務の都合上から自己申告でオブザーブ参加する内部監査日程を決めていく、という仕組みの会社さんもあります。自主的な行動を促すことはとても良いことですが、リスクとしては業務優先で考えてしまう人だと、オブザーブ参加をいつまでたっても終えておらず、結果的に内部監査員養成研修にて習得したことも忘れてしまう、ということになる危険性も抱えていることになります。

つまり内部監査員経験者のスキルアップ研修と言っても、その内容、幅には、初期教育以上の各人が保有している力量レベルの差、及び経験値の差があるのです。自動車免許において、それこそ若葉マークを付けている方々とタクシーの運転手ではどれほどの運転技術の差があるか、言わずともお分かりいただけると思います。内部監査員も同様ということです。 そうすると、内部監査員になるための初期教育を終えた方であっても、しばらく監査から遠ざかっている、という場合には今回のような合体型の研修であっても、教材内容と講師の進行によって、十分に時間をとるだけの価値ある研修を受けることができる、ということなのです。

マニュアルの内容であったり、手順書の内容であったりという細かいところにまで踏み込む研修ではなかったとしても、それらの存在に関する共有を図ることができる、ということが研修進行上は大事な要素になるのです。