SDGインパクト基準2 | 平林良人の『つなげるツボ』

—————————————————————
■□■ 平林良人の『つなげるツボ』Vol.349 ■□■
― つなげるツボ動画版はじめました ―
*** SDGインパクト基準2 ***
—————————————————————
SDGsとは、
“Sustainable Development Goals”の略で、「持続可能な開発」
と日本語訳されています。

2021年12月には、国連が発行するシール使用の認証基準に
「SDGインパクト基準」を使うというアナウンスがありました。

ISOマネジメントシステムの認証制度と同じような外部認証が行
われるということです。その概要は今年夏頃に発表するとのこと
でしたが、
「ウオッシュ:wash」にしてはならない
という発言が重くひびきました。
https://a13.hm-f.jp/cc.php?t=M266284&c=30083&d=ceee

■■ SDGs アジェンダ ■■
「アジェンダ」という用語は国連のアナウンスによく出てきます。
アジェンダとは、検討課題という意味ですが、古くは1992年の
ブラジル・リオデジャネイロで開催された環境サミットにおいて
採択された「アジェンダ21」が有名です。

アジェンダ21とは、21世紀に向けての検討課題でしたが、2015
年のSDGsアジェンダでは次のことを採択しています。

1. 国連は、70周年を期して、2015年9月ニューヨークの国連本
部で新たな地球規模の持続可能な開発目標を決定した。

2.このアジェンダは、2030年までに完全に実施するために休みな
く取り組むことをコミットしている。持続可能な開発を、経済、
社会及び環境というその三つの側面において、バランスがとれ統
合された形で達成することにコミットしている。

3.我々は、2030年までに以下のことを行うことを決意する。
(1) あらゆる貧困と飢餓に終止符を打つこと。
(2) 国内的・国際的な不平等と戦うこと。
(3) 平和で、公正かつ包摂的な社会をうち立てること。
(4) 人権を保護しジェンダー平等と女性・女児の能力強化を進め
  ること。
(5) 地球と天然資源の永続的な保護を確保すること。
(6) 持続可能で、包摂的で持続的な経済成長、共有された繁栄の
  ための条件を作り出すことを決意する。

4. この偉大な共同の旅に乗り出すにあたり、我々は誰も取り残さ
れないことを誓う。

5. このアジェンダは、各国の現実、能力及び発展段階の違いを考
慮に入れ、かつ各国の政策及び優先度を尊重しつつ、すべての国
に受け入れられ、すべての国に適用されるものである。

6.この目標とターゲットは、2年以上にわたる公開のコンサルテー
ションの結果できた。事務総長は2014年12月にコンサルテー
ション統合報告書を提出している。

■■ 我々のビジョン ■■
そして、このアジェンダは「我々のビジョン」を発表しています。

1.これらの目標とターゲットにおいて、目指すべき世界像は、すべ
ての人生が栄え、貧困、飢餓、病気及び欠乏から自由な世界である。
・恐怖と暴力から自由な世界。
・すべての人が読み書きできる世界。
・すべてのレベルにおいて質の高い教育、保健医療及び社会保護に
 公平かつ普遍的にアクセスできる世界。
・身体的、精神的、社会的福祉が保障される世界。
・安全な飲料水と衛生に関する人権を再確認し、衛生状態が改善し
 ている世界。
・十分で、安全で、購入可能、また、栄養のある食料がある世界。
・住居が安全、強靱(レジリエント)かつ持続可能である世界。
・安価な、信頼でき、持続可能なエネルギーに誰もがアクセスでき
 る世界。

2.また、目指すべき世界像は、人権、人の尊厳、法の支配、正義、
平等及び差別のないことに対して普遍的な尊重がなされる世界である。
・人種、民族及び文化的多様性に対して尊重がなされる世界。
・人間の潜在力を完全に実現し、繁栄を共有することに資することが
 できる平等な機会が与えられる世界。
・子供たちに投資し、すべての子供が暴力及び搾取から解放される世界。
・すべての女性と女児が完全なジェンダー平等を享受し、その能力強化
 を阻む法的、社会的、経済的な障害が取り除かれる世界。
・最も脆弱な人々のニーズが満たされる、公正で、衡平で、寛容で、開
 かれており、社会的に包摂的な世界。

3.さらに、目指すべき世界像は、すべての国が持続的で、包摂的で、
持続可能な経済成長と働きがいのある人間らしい仕事を享受できる世界
である。
・消費と生産パターン、そして空気、土地、河川、湖、帯水層、海洋と
 いったすべての天然資源の利用が持続可能である世界。
・民主主義、グッド・ガバナンス、法の支配、そしてまたそれらを可能
 にする国内・国際環境がきわめて重要である世界。
・技術開発とその応用が気候変動に配慮し、生物多様性を尊重する世界。
・人類が自然と調和し、野生動植物その他の種が保護される世界。