「生産技術プロセス」診断- 内部診断11 | 平林良人の『つなげるツボ』

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■□■ 平林良人の『つなげるツボ』Vol.266 ■□■    
***「生産技術プロセス」診断- 内部診断11 ***
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After コロナ、withコロナ、new normal など新しい言葉が次
から次へとマスコミに登場します。
いずれもコロナウイルス終息後の世界への対応を促す言葉です。
今回の内部診断(内部監査)の対象は、前回の設計プロセスに
続いて生産技術プロセスです。

■□■with コロナ■□■
withコロナとは、コロナと伴に、すなわちコロナと共存していく
ことを意味しています。当面ワクチンは開発・普及しないでしょう
からここ1,2年はコロナウイルスに感染する危険があることを
承知の上で生活をしていく必要があります。

生活スタイルの変化はある程度あると思います。例えば、より多く
の時間自宅で過ごす、外出回数は買い物を含め極力減らす、買いだ
めをするのでストックルームが欲しくなるなどいろいろな事が予測
されます。

生産技術的に見てこれらの変化に対応すべきことが、自社の製品・
サービスの中にあるかどうかが、診断の視点になります。
当然のことですが、その際には自社の生産技術の分課分掌規程を確
認しておく必要があります。

■□■ 生産技術の業務 ■□■
自社の生産技術の分課分掌規程を確認すれば、多くの製造会社には、
以下のようなものが書かれていると思います。
・要素技術の開発
・製造方法改善
・新規設備の導入
・生産ラインの設計
・生産ラインの監視など

生産技術は、製造業において材料から製品完成するまでの一連の
加工の技術を担当しますが、サービス業においても提供サービスが
品質を保ち効率的に提供されるしくみを考える業務が必要です。
サービス業では特に「生産技術」とは言いませんが、サービスが
顧客の期待を上回る価値を提供できるようにするための工夫は競争
力確保のために必要です。そのような機能が組織には必要である
こと、その機能が組織にどのように存在しているかを診断ではっ
きりさせるとよいでしょう。

■□■ コロナと生産技術 ■□■
withコロナのような短期的な観点からは診断であまり特筆すべき
事柄は出てこないかもしれませんが、コロナ後の中長期的視点か
ら見ると随分景色が変ってきます。
afterコロナの社会の関心事は次のようになると多くの方が言っ
ています。
・安全、安心の確保
・衛生意識の向上
・人との接触距離の感覚変化
・働き方の見直し-在宅勤務
・SNS(ソーシャルネットワークシステム)拡大
もし、このような変化が起きるとするならば、生産技術の役割も
大きく変化することが診断で浮かび上がってくるのではないで
しょうか。

■□■ 予想される診断結果 ■□■
今回の新型コロナウイルスの終息後、多分1.5年くらいの後の世界
を見定めての生産技術の診断では次のような結果が得られるのでは
ないかと予想します。
 1.生産ラインの見直し(サービスではサービス動線の見直し)
   ・従業員同士の距離の見直し
   ・安全、安心のより一層の確保
 2.工場入退室時の消毒(サービスにおいては顧客へも要請)
   ・場所、設備
 3.新設備導入のチェックリスト見直し
 4.要素技術開発のネタ模索