平林良人の『つなげるツボ』Vol.341

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■□■ 平林良人の『つなげるツボ』Vol.341 ■□■
― つなげるツボ動画版はじめました ―
*** ナラティブ内部監査45***
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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたし
ます。
ナラティブ内部監査のシリーズも最終盤にかかっていますが、新
しい物語が出来た後それを実践することに話は進んでいます。 
物語を現実化するためには資源が必要になります。資源は俗に人、
モノ、金といわれますが、ナラティブ内部監査でもそれぞれの資
源について準備が出来ているかを確認して実行に移ります。
最初は本格的な実行の前に計画したことが実際に出来るのかを確
認、試行することから始めます。
計画したような結果が狙い通り得られたならば、ステップ5に行
くことになりますが、そうでない場合には、どうして結果が得ら
れないのかの要因を調べることになります。

■ うまく行かない場合 ■
目標どおりの結果が得られない、あるいは期待通りにならない場
合には、その原因を調べます。
物語が期待通りにならない原因には、次のようなことが考えられ
ます。
 (1) 目標が高すぎる。
 (2) 方法(手段)が的外れである。
 (3) 資源が不足している。
 (4) 実践の仕方が間違っている。
 (5) 計画した時点と事業環境が変わっている。
それぞれの要因についてどのように対応するのが良いか考えてみ
ましょう。
(1)については、目標を下げればどうなるか確認します。
(2)については、計画時点に戻って、当初考えた方法、手段に抜か
りがないか再検討します。
(3)については、不足と思われる資源を充足します。ただし、追加
する資源と改善によって得られる利益とのバランスを考えなけれ
ばなりません。すなわち、利益よりも多い追加資源が予測される
場合は計画を断念する場合もあります。
(4)については、実践した内容を精査してどこに不具合があるかを
分析します。分析しても明確にならない場合は、これまた計画を
断念する場合があり得ます。
(5)については、(2)と関係しますが、事業環境が変わりもはや計
画時点で考えた方法、手段が効果的でない場合があります。この
ような場合は変化に対応した方法、手段を再検討します。再検討
しても見込みのある方法、手段が見つからない場合は計画を断念
します。

■ 実践における留意事項 ■
ここでは別の観点から、目標に向けて計画を実践する場合の留意
事項を掲げます。それは副作用に関してのことです。
計画が達成できそうになった時に確認したいこととして、目標に
掲げた以外の領域に副作用が無いか確認をすべきである、という
ことです。考えられる副作用の例には次のようなことがあります。
 ・ほかの人の負担を増やしている。
 ・ほかのプロセスに影響を及ぼしている。
 ・メンテナンスなど維持するのに費用が予測以上に掛かる。
 ・安全に関して新しい懸念が生まれている。
 ・環境に負のインパクトを与えている。
これらはいずれもトレードオフと呼ばれる概念に関係しています。
何か新しいことを行う場合に、対象となることにはプラスと働く
ことが、他のことにはマイナスに働くということがこの世界には
よくあります。いわゆる両立できないという関係ですので、
どちらが組織全体に有利に働くかを考えなければなりません。

■ トレードオフ ■
副作用を解消するには、トレードオフの概念から、次の3つの対
処の仕方が考えられます。
 (1)改善効果に比べれば副作用は小さいから無視する。
 (2)副作用は無視するには大きいので副作用を小さくすることを
  考える。
  その場合、改善効果は小さくなっても容認する。
 (3)部分最適と全体最適のバランスを考える。
(1)はその通りであって解説はいらないと思います。(2)は副作用
を小さくする方法があればよいのですが、副作用を小さくするこ
との対策は唯一改善をしないことである、という場合はどうする
のでしょうか。
それは(3)に関係します。
(3)は改善することと、それによる副作用とを比較して利益の大き
い方を選択する、といことを言っていますが、その場合に1部門の
利益ではなく組織全体の利益を考えなければならないということ
を意味しています。