テクノファの無料冊子8 | 平林良人の『つなげるツボ』

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■□■ 平林良人の『つなげるツボ』Vol.254 ■□■
*** テクノファの無料冊子8 ***
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テクノファの無料冊子、

【新入社員向け】これならわかる!ISOマネジメントシステム入門読本

「ISOマネジメントシステム入門読本」(小冊子)無料進呈!
※現在は有料でのご提供となっております。

の紹介も最後になりました。
新型コロナウイルスもまだまだ先が見通せない状況になっていますが、
最終章、第7章「マネジメントシステムを構築し運用する」をご紹介します。

■□■ 方針と目標 ■□■

あなたの会社ではISO 9001であれば品質方針、ISO 14001であれば環境方針を設定し、
そのあと品質目標や環境目標を設定しています。方針に基づいて、部門レベルでの
大きな目標、そしてそこから細分化されていき個人の目標につながっていることが
大事です。

■□■ お客様の要望 ■□■

自分たちが取り組みたいと考えることのベースにはお客様の要望があることを
忘れてはいけません。お客様に評価されなければ、永続という組織にとっての
大事な結果を残せなくなるわけですから、お客様の望むこと、期待することの
情報収集を常にすると共に予測して自社の活動に活かしていく必要があります。

■□■ 設計・開発 ■□■

お客様の要望を確認すれば、その次に大事になるのは、そのお客様の要望を
実際の製品(商品)に反映させることです。
しっかりとした設計・開発の手法が組織の中に存在しなければなりません。
途中段階でのレビューや最終承認の取り方など、マネジメントシステムとして
同じ手法で開発が進められるようにすることが大事です。

■□■ 製造、運用 ■□■

ISO 9001対応であれば如何に安定した高品質のものを作り続けるか、
ということがポイントですし、ISO 14001対応であれば、いかに環境関連法規制を守り、
環境に影響を与える活動を管理するかがポイントになります。
そのためには、製品・サービスの実現のためには、必要なものを外部から調達する
必要が出ます。製造業では原材料の購入・調達が考えられますし、サービス業では
人材派遣会社さんからのスタッフ活用などが考えられます。

■□■ 監視測定、データ分析 ■□■

お客様に安心、信頼していただくためには、その基本としてセルフチェックに取り組みをし、
実際に品質の良い物が出来ていることが大前提です。自分たちが決めた監視方法、
測定方法そして集められたデータを分析して改善に活かしていくために、PDCAサイクルの
中の“C”に当たることを抜かりなく行わなければなりません。

何かを計測、測定するにもその計測機器、測定機器が狂った状態であれば使い物になりません。
集まったデータを人の頭脳で考え、分析を加えていくことが必須です。
新入社員の内は特に、上司や先輩からこの資料、データをまとめておいて、という指示、
依頼が多いものです。その時にただ言われたことだけを成し遂げるのか、どうしてその指示、
依頼が来るのか、自分が作った資料が何にどのように使われるのかということまで
考えた上で仕事を仕上げることが重要です。

■□■ 内部監査 ■□■

読んで字の如くですが、自分たちの仕組みが正しく活用され、期待する成果が出て
いるかどうか、を自分たちで確認評価することです。内部監査を行うためには内部監査員が
必要です。内部監査員の公的資格というものは特になく、各社で能力があると認めた社員を
内部監査員に登録して、その人々によって行われているのが通例です。

前項で説明したセルフチェックとは別に、自分たちの仕事を社内の別の人によってチェック
してもらうことになります。

■□■ マネジメントレビュー ■□■

マネジメントレビューは内部監査とは違い、経営トップ自らが対応するものです。
経営トップとして自社のマネジメントシステム運用状況の確認を行い、必要な対処を
指示していきます。PDCAサイクルを回していく上で経営トップの役割は大きいのです。
あなたは経営トップがどのようなメッセージを発信しているのかをしっかり聞くことから
始めましょう。

■□■ プロセス管理 ■□■

マネジメントシステムは、組織全体で活用していってこそ初めて強みを発揮していくものです。
ある部門で一生懸命仕事をしても、そのあとの部門がいい加減な仕事をしては前の部門の
成果は台無しになると共に、会社としての評判は下がることはあっても上がることは
決してありません。会社は複数の人、部署での仕事の結果としてアウトプットがあります。
あなたの仕事もその観点から見れば、多くの方が社内の誰かから仕事を受け取って、
社内の誰かに仕事を引き継いでいきます。

■□■ 是正処置 ■□■

人が行う仕事は、一生懸命気をつけたとしても絶対間違うことはない、とは残念ながら
なりません。従ってマネジメントシステムは、人はミスをする可能性がある、という
ことへの気配りがしっかりできているものである必要があります。

それを踏まえて、ISOマネジメントシステムが定める是正処置とは、ミスが起きた場合には
直ちに応急処置を取り、その上で二度とそのミスが起きないように仕組みの強化を図る、というものです。
起きてしまったミスは仕方ありません。
真摯な反省は必要ですが、特定の個人を責めるのではなく、二度とそのミスが起きないように
周りのバックアップ体制の強化を図ることが組織自身の力量向上につながる、という考え方です。
ミスが起きた原因を深掘りして取り除いてこそ意味が出るのです。