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新社会人のきみへ —– ISO攻略(レベル1) —–(その42)

7.8 プロセス管理

ネジメントシステムは、組織全体で活用していってこそ初めて強みを発揮していくものです。ある部門で一生懸命仕事をしても、そのあとの部門がいい加減な仕事をしては前の部門の成果は台無しであると共に、会社としての評判は下がることはあっても上がることは決してありません。会社は複数の人、部署での仕事の結果としてアウトプットがあります。アウトプットは製品であったり自社としての情報発信であったり、法令順守ができていることであったりと、多岐にわたります。あなたの仕事もその観点から見れば、多くの方が社内の誰かから仕事を受け取って、社内の誰かに仕事を引き継いでいきます。

図表7-1に極めて簡単な組織の仕事のつながりを示しました。お客様からある要望を受けてそれを社内でAからGという業務に区分けして担当を割り振って、お客様にモノをお届けする、という流れです。
この時例えばあなたは仕事Cの担当者としましょう。
そのときあなたは自分の仕事Cを一生懸命やって決められて期限までに決められた内容の仕事を成し遂げて仕事Dを担当する人に引き渡せば義務を果たすことになります。
ではこれで十分かどうか、ということです。
入社して日が浅い内はこれで十分です。でも1カ月、2カ月と経ってきた段階であればここからだんだん成長していくことが望まれています。
前後の工程(仕事Bと仕事D)はどのような内容の仕事を何に注意して行っているのだろうか。そもそも仕事Aから仕事Gまではどのように流れているのだろうか。
お客様とは誰で、そのお客様はどのようなことを要望されているのだろうか。以前買ってくださり、リピートオーダーならば、前回の取引では満足いただけたのであろうか、ということに気を配ることができるようになることを期待されています。
このプロセス管理の基本への理解が深まっていくと、社内と色々な人と仕事の話ができるようになります。簡単なこととは言いませんが、組織内での仕事の流れがどのようになっているかをできるだけ早くつかむように心がけてください。
そして実際の仕事は図表7-1のように一直線であらわされるケースはむしろ少ないのが実態です。仕事の流れはあちこちに分かれ関連している状態が一般的です。図表7-2に実際の仕事の流れに近づけたプロセス図を示しておきます。

このような自分の会社の仕事の流れの全体像がつかめるようになるには少々時間を必要とするでしょう。焦ることなく、まずは前述したように自分の足元をしっかり見つめて、自分の仕事を確実にこなすことができるようになる、その過程で自分の仕事の前後の工程(プロセス)への理解を深める。それができるようになったら更にその前後の工程(プロセス)、つまりそれは他の部署の仕事、ということになりますが、そのようにしてどんどん枠組みを広げることができると、会社の中の大きな流れ、動きが掴めるようになってきます。あなたの会社の規模にもよりますが、それがだいぶわかってきたな、と感じられる時期が入社してから1年くらいで訪れてくれれば、順調に仕事、そして会社に馴染んできている、と言ってよいでしょう。社員数が何千人、何万人もいるような大手企業であれば、1年でも社内の業務の全貌を掴むには厳しいでしょう。大企業にお勤めであればそこはあまり焦らず、取り組んでいってください。

(次号へつづく)