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ISO内部監査って何?どうやるの? (その4)

●ISO内部監査に向けて改めて業務運営基本マニュアルを読んでみました(その1)

私、営業部の鈴木一郎です。
営業部に来て半年、ついにISO内部監査での監査を受けるというお役目を頂戴することになり、急遽強制的に受けさせられた(???)部長の特別講義で宿題を言い渡されたわけですが、ちゃんとこなしましたよ!
わが社の業務運営基本マニュアルを改めて読んでみました。
と偉そうに書いてしまいましたが、改めてと書いて自分でも、んん、前に読んだのはいつだったかな、間違いなくウン年前の新入社員研修では資料を渡されて、大枠の説明は受けたことだけは記憶していますが、その時全文をじっくり読んだかどうかはもうすでに記憶の彼方。その後、実際の仕事をするようになってマニュアルを紐解いて何かの仕事をした記憶もほとんどなく、仕事でわからないことは業務手順書で上司や先輩が教えてくれたことは間違いないのですがね・・・。
まあ、そんなどうでもよいことは横において、マニュアルを読んだ感想そして顛末を今日はお伝えしたいと思います。
はい、マニュアルを読んだ感想ですが、正直よく解りませんでした。かたっ苦しいことがたくさん書いてあるし、自分の仕事には関係ないことも山ほど書いてあるし。
でもまあ、当社の理念や方針が冒頭に書いてあって、ああそうか、当たり前のことだけど、当社の経営者の皆さんはこういうことを考えているのだよな、ということを改めて感じるきっかけにはなりましたかね。
そのあとは、部ごとに目標を立てて、個人目標への展開をするように、という部分は私もいつも苦労しながら自分の年間目標の設定や四半期ごとの進捗管理報告をしているので、ああそうか、あの仕事はここが根拠になっているのか、ということは改めて感じました。
そのあとは教育訓練のことも多少は理解できたかな。
営業部に移ってからは、ほとんど教育を受ける、という機会はないのですが、それまでいた部署では、毎月1回、自社の商品を勉強するための会があり、基本全員参加が求められていました。最初はめんどくさいな、と思って参加していましたが、今となってはあの勉強会がなかったら当社の商品の理解が全然足りずに、営業部に異動になった直後にものすごく苦労することになったでしょうね。
業務運営基本マニュアルに話を戻すと、教育訓練の後の部分で少々ビックリしたのが、業務の細かい内容は各部の手順書に従って行うこと、となっていて、業務内容についての説明がとてもおおざっぱにしか書いていなかったことでしょうかね。
もっと細かく色々なことが書いてあるのかと思っていたのですが、営業のことなんかほんと、すずめの涙程度にしか書かれていなくて、ちょっとがっかりしました。
その分、手順書にはいろいろ書いてあるのでしょうけどね。
あっつ、実は業務運営基本マニュアルを読み終えた後、ここまで書いてきた内容についての報告を部長にしたのですけどね、本当にウチの部長は最近年のせいなのか怒りっぽくて厭味ったらしく困ったものなのですが、

「鈴木さん、早速に読んで感心感心。で、内容は十分理解できたかな、何か質問あるかな」
「はい、久々に読み直して新鮮な気持ちで読むことできました(としゃあしゃあと答えてしまったのでした・・・)。特に質問はないのですが、営業のところは手順書に詳細を規定する、とあってほとんど何も書かれていないところは少々ビックリでした」
「そうか、その部分は、どちらが正しいというものではないのだが、各部署の業務内容を細かく書いてしまうと業務運営基本マニュアルがものすごくぶ厚くなってしまうから、細かい内容はそれぞれの部署で業務手順書として作成しよう、ということを皆で決めて今の形になっているんだ。ところで、営業部の業務手順書は読み返したよね」
「えっつ、業務手順書ですか?」
「おいおい、まさか・・・鈴木君、マニュアル読んだだけで肝心のウチの部の手順書をよんでいないのかい・・・」
「・・・」

「全く君は・・・。もう少し頭を使いなさい。確かに業務運営基本マニュアルを読んでおくように、としか私は言っていないが、そのマニュアルからつながる大事な2次文書にまで目を通しておくことは当然じゃないか」
「はい、すみません。今度時間あるときに読もうとは思ったのですが・・・」
「まさか・・・、手順書まで読んでおくように、と私が言わなかったから読んでない、なんてことはないよなあ・・・?」
「あっ・・・、いえ、そんなことはありません。その日はマニュアル読んだだけで結構へとへとになってしまったのでまた別の日に読もうと思って、ちょっと今日まで仕事のことばかりをずっと考えていたものですから・・・」
「ふんん・・・、まあそのように理解しておきましょう」
「ありがとうございます」
「じゃあ、業務手順書に関する確認、勉強会はいつするかい?」
「えっ、そこまでやるんですか」
「ほう、いらないかな。なかなかあの手順書は手ごわいと思うので、ついつい余計なことを言ってしまったかな。まあいいだろう。質問があったらすぐ言ってくるようしなさい。いいかな」
「はい、わかりました」

そしてその翌日朝、部長が私のところに寄って来て、
「今日は11時から30分な時間空けられるけど、その必要あるかな」
と言ってくるのです。思わず私は
「えっ、何かありましたっけ?」
と答えてしまいました。そうしたらより一層厭味ったらしいニタニタ顔で、
「あれっ、手順書の内容に関して質問があるのだろうと思ってわざわざ来たんだけどね・・・」
「えっ、部長、だってあれ、昨日話したばかりのことですよね」
「そう、昨日の午前中の話だったんだけどね。昨日の夜じゃなかったよね・・・」
と言ってくるのですよ。どう思います。こっちはあの話の後、営業に飛び回って、その日の営業日報もしっかり出して、今日の行動計画の確認をして、という状況で、結局また残業。何とか8時前には会社を出ることできましたけど、営業部に異動になってから本当に定時に帰ることができる日なんて数えるくらいしかないんですから。
 とにかく部長にいちいち言われたんじゃかないませんから、その日はまた残業して手順書に目を通し、よく解らない部分が3か所出てきたので、それをさらにその翌日に部長に確認したら、部長がドヤ顔で、
「ほらな、読んでみるとやはりわからない部分出てくるだろ。これが内部監査を受けるにあたっては重要な準備プロセスなんだなあ」
て言ってくるわけです。まあ、確かにそうかなと思うところもあるので、その時は何も反論しませんでしたが、あんなに慌てて残業までして読まなければいけなかったのかは今でもよく解りません。まあ、もう過ぎたことなのでぐたぐた言っていても仕方ないので、やめにしますが、スピード、スピードって本当に部長は何でも早ければいい、と思っているんじゃないかというほど、いつもスピードって言っていてうるさいくらいなんです。
あっつ、すみません、相当に今日は愚痴が多くなってしまいましたね。
ごめんなさい。
次回はもう少しまともなことをご報告できるように頑張りますので、また次回もこの投稿記事、読みに来てもらえると嬉しいです。

(次回に続けます)